「インターンだから受かりやすい」は大きな誤解
サマーインターンを「本番前の練習」と軽く見ると痛い目に遭います。会社によっては、インターンの選考がそのまま本選考の入口になっているからです。博報堂は2028年度の新卒採用を夏・冬・春の3回に分けて行い、夏と冬は原則としてインターンシップを経由した選考だと公式に案内しています。KPMG FAS も、2028年度卒向けに選考の一環としてサマージョブ(2日間)を開いています。就職偏差値が高い人気企業ほど、インターンの選考も本選考と同じ覚悟で臨むのが安全です。本記事では、各社の公式採用ページ(2026年10月11〜12日に確認)と当サイトの就職偏差値・就活判定をもとに、難易度の見立て方と狙い方を整理します。
インターン難易度は「本選考の就職偏差値」で見立てる
インターン単体の倍率は、当サイトが確認した各社の公式採用ページでは公表されていませんでした。そこで、本選考の就職偏差値が高い企業ほど、インターンの選考も難しいと見立てて準備するのが現実的です。下表は偏差値帯ごとに、公式採用ページで確認できたインターンの実施内容の例を並べたものです。
| 本選考の就職偏差値帯 | 公式に確認できた例(会社名の後ろは偏差値) | 狙い方 |
|---|---|---|
| 68以上(最難関) | ブラックロック・ジャパン(73)は2027年6月後半から8週間程度の夏のプログラム。伊藤忠商事(69)は1+4 Days(計5日間)を冬と春に開き、併願不可。日本ロレアル(72)は28卒向けの夏のインターンを開かない | 第一志望群。ES・面接を最優先で仕上げる |
| 63〜67(難関) | 住友商事(67)は2026年9月2日〜11日(土日を除く)で参加60名程度。KPMG FAS(67)は選考の一環としてサマージョブ2日間。三井住友銀行(65)は28卒向けを今夏のみ開催し、大企業営業編は5日間 | 実力相応の本命。複数社に出願 |
| 60〜62(人気) | NTTデータ(62)は5日間〜1か月程度の現場受入れ型で、募集人数は約1,000名。静岡銀行(62)は5日間で選考なし(応募が多い場合は抽選)。ホリプロ(61)は2026年8月と10月に各回25名 | 練習も兼ねて経験値を稼ぐ |
| 〜59 | アンドパッド(59)はビジネス職の2days Internship など | 夏の早い段階で場慣れに使う |
※各社の公式採用ページ(2026年10月11〜12日に確認)。偏差値は当サイトの就職偏差値(公開情報をもとにした目安)。日程や内容は年度ごとに変わるので、応募の前に必ず各社のページを確認してください。
受け入れ人数を公表している会社でも、住友商事の60名程度とNTTデータの約1,000名では、枠の大きさに15倍以上の差があります。偏差値だけでなく、枠の大きさや選考の有無も、出願先を選ぶ材料になります。
夏だけがインターンの時期ではありません。丸紅(66)は夏・秋・冬の3つの時期に3daysのインターンシップを計5回開き、サイバーエージェント(63)は28卒向けの内定直結型3daysインターンシップを2026年11月6日〜12月13日に開きます。オルビス(62)のように、本選考直結をうたう1dayインターンを用意する会社もあります。夏の結果がふるわなくても、秋冬の募集に向けて準備を続ければ、挽回の機会は残っています。
インターンの評価が本選考に使われるルール
インターンと本選考のつながりには、国が決めたルールがあります。文部科学省・厚生労働省・経済産業省の三省合意(2022年6月改正)は、インターンシップを含む学生のキャリア形成支援の取組を4つの類型に分け、一定の基準を満たす「タイプ3」で企業が得た学生の評価を、広報活動の開始(3年生の3月)以降と採用選考活動の開始(4年生の6月)以降に使えるようにしました。タイプ3の基準には、就業体験が実施期間の半分を超えること、汎用的能力活用型なら5日間以上(専門活用型は2週間以上)であることなどがあり、2025年3月卒の学生が2023年度に参加するインターンシップから適用されています。
上の表のうち、伊藤忠商事の計5日間、三井住友銀行の大企業営業編の5日間、NTTデータの5日間〜1か月程度のプログラムは、期間の面ではこの基準に届く長さです(タイプ3にあたるかは、各社の募集要項で確かめてください)。2028年3月卒の就活日程も、広報活動は3月1日以降、採用選考活動は6月1日以降、正式な内定日は10月1日以降という枠組みが続いていて、政府は2026年3月24日に経済団体などへこの日程を守るよう求めています。
難易度別の「3層出願」で全落ちを防ぐ
最も避けたいのは、難関インターンだけに出願して全落ちすることです。第一志望群(難関)・実力相応・練習用の3層に分けて出願し、夏を通じて選考経験を積みながら実力を上げるのが王道です。3層の分け方には、当サイトの就活判定が使えます。たとえば成成明学・地方国公立の段(文系)で判定すると、伊藤忠商事・住友商事は「挑戦枠」、博報堂・KPMG FAS は「対策次第」、NTTデータは「十分射程」です。「挑戦枠」を第一志望群、「対策次第」を実力相応、「十分射程」を練習も兼ねた枠に置けば、全落ちを防ぎながら難関にも挑めます。志望企業の本選考難易度は就職偏差値ランキングで確認し、インターンシップの評価と就活日程の決まりは学歴フィルター完全攻略ガイドでも整理しています。
この記事のデータの出典
- 各社の公式採用ページ(博報堂・KPMG FAS・ブラックロック・ジャパン・伊藤忠商事・日本ロレアル・住友商事・三井住友銀行・NTTデータ・静岡銀行・ホリプロ・アンドパッド・丸紅・サイバーエージェント・オルビス。2026年10月11〜12日に確認)
- 文部科学省・厚生労働省・経済産業省「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」(2022年6月改正)と、厚生労働省の改正ポイント資料
- 内閣官房「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」(2026年3月24日)
- 当サイトの就職偏差値データ・就活判定(/tools/hantei)

