結論:オヤカク・オヤオシは「内定辞退を防ぐ企業の取り組み」
結論を3点で。①オヤカクは企業が内定者の保護者に入社意思を確認すること、オヤオシは保護者に自社を推す働きかけ ②マイナビの保護者調査では、子どもが内定をもらった保護者の46.2%が内定企業から「内定確認の連絡」を受けている ③就活生は事前に親と就活内容を共有しておくのが最善の対策。新しい言葉に戸惑う必要はありません。本記事で、調査の数字と対応を整理します。
オヤカク・オヤオシとは?
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| オヤカク(親確認) | 企業が内定者の保護者に入社意思・承諾を確認すること |
| オヤオシ(親推し) | 企業が保護者に向けて自社の魅力を伝え、入社を後押しすること |
※保護者向けの説明資料の送付、保護者面談、電話での確認などの形で行われます。
保護者の約半数が「内定確認の連絡」を受けている
マイナビが2026年1月に行った「2025年度 就職活動に対する保護者の意識調査」(大学4年生・大学院2年生などの子どもを持つ保護者1,000人が対象)では、子どもが内定をもらった保護者823人に、内定企業からどんな連絡が来たかを聞いています。
| 内定企業から保護者への連絡(複数回答) | 2025年度 | 2024年度 |
|---|---|---|
| 内定確認の連絡(オヤカク) | 46.2% | 45.2% |
| 内定式・入社式への招待 | 17.9% | 17.6% |
| 保護者向け資料の送付 | 9.0% | 6.8% |
| 保護者向け説明会実施の案内 | 2.6% | 2.6% |
| 当てはまるものはない | 44.7% | 46.7% |
※マイナビ「2025年度 就職活動に対する保護者の意識調査」(2026年2月公表、調査期間2026年1月8日〜13日、インターネット調査)。2024年度は同じ調査の前年の値。
内定確認の連絡は前年から1.0ポイント増え、2人に1人に近い保護者が経験しています。資料の送付も6.8%から9.0%に増えました。一方で、何の連絡もなかった保護者も44.7%いて、オヤカクをする会社としない会社に分かれているのが実態です。
保護者はオヤカクをどう受け止めているか
同じ調査で、内定企業から連絡を受けた保護者455人に気持ちを聞くと、「良い印象を受けた」が38.7%、「どちらかというと良い印象を受けた」が31.9%で、合わせて7割が好意的でした。悪い印象は合わせて0.6%しかありません。内定式・入社式に招かれた保護者147人のうち、内定式に実際に参加したのは36.1%、入社式に参加予定なのは40.1%です。
反対に、子どもの内定先への入社に「反対したことがある」保護者は2.7%で、前年の5.0%から下がりました。内定先に「とても満足」「満足」と答えた保護者は合わせて67.0%です。オヤカクという言葉自体(調査では「オヤカク・オヤオリ」)を知っている保護者は4.7%にとどまり、言葉は知らなくても連絡は受けている、という保護者が多いことになります。
なぜ企業はオヤカクをするのか
企業が保護者に連絡する理由は、内定辞退を減らし、入社後に長く働いてもらうためと考えられます。保護者の理解があると、本人も迷わず入社を決めやすくなるからです。
| 企業の狙い | 内容 |
|---|---|
| 内定辞退の防止 | 保護者の安心が入社意思を固める |
| 入社後の定着 | 家族の理解が早期離職を防ぐ |
| 親世代の不安払拭 | 知名度の低い企業ほど説明が必要 |
就活生が取るべき対応
マイナビの調査では、将来の仕事について子どもと話し始めた時期は「高等学校」が17.3%で最も多く、「大学3年生」16.0%、「大学4年生」11.6%が続きます。大学4年生になってから初めて話す家庭も1割ほどあるということです。内定が出てから慌てて説明するより、3年生のうちに志望業界の話をしておくほうが、親も落ち着いて受け止められます。
最善の対策は就活の早い段階から、志望企業や就活の進め方を親と共有しておくことです。親が会社や業界を知らないと不安から反対されることがあります。事前に「なぜこの会社か」を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
| 対応 | ポイント |
|---|---|
| 早めに就活内容を共有 | 志望業界・企業を普段から話しておく |
| 志望理由を説明できるように | 「なぜこの会社か」を言語化 |
| 企業の客観データを示す | 事業内容・年収・将来性で安心材料を |
親が会社に求めているもの
同じマイナビの調査で、子どもが入社する会社にどんな特徴があるとよいかを保護者に聞くと、「経営が安定している」が50.2%で最も多く、「本人の希望や意志に沿っている」23.7%、「社風や雰囲気が良い」18.7%、「給与や賞与が高い」15.2%、「福利厚生が充実している」13.5%と続きました。保護者が入ってほしい会社では「公務員」が上位で、民間ではトヨタ自動車やNTTが上位に入っています。子どもの就活に「関心があった」保護者は62.7%で、父親58.2%より母親67.2%のほうが高い結果でした。
つまり、親が気にしているのは主に「会社が安定しているか」と「本人が納得しているか」です。オヤカクの連絡が来る前に、この2点を自分の言葉で話せるようにしておくと、話がこじれにくくなります。
親を説得する材料は「客観データ」
親世代は知名度で会社を判断しがちです。知名度が低くても優良な企業を選んだ場合、事業内容・年収水準・業界での位置づけといった客観データを示すと理解を得やすくなります。当サイトの企業ページには、有価証券報告書の平均年収や公式採用ページの初任給など、出どころのはっきりした数字を載せています。業界の中での位置は就職偏差値ランキングで確かめられます。親への説明材料として活用してください。経営の安定を気にする親には、有価証券報告書に載っている売上や利益の推移を見せるのも一つの方法です。納得して選んだ理由を自分の言葉で語れれば、オヤカクも怖くありません。
企業の客観データは就職偏差値ランキング、隠れ優良企業は学歴不問の優良企業、内定後の対応はオワハラ対処法もご覧ください。
この記事のデータの出典
- マイナビ「2025年度 就職活動に対する保護者の意識調査」(2026年2月12日公表、調査期間2026年1月8日〜13日、保護者1,000人)
- 当サイトの就職偏差値・企業データ

