資生堂とコーセーは「グローバルブランド」か「高収益・堅実」か
化粧品大手の資生堂とコーセー。業界首位でグローバル展開・ブランド力に強い資生堂、高収益体質で堅実なコーセーという対比が基本です。化粧品は就活人気が高く、採用数が少ない難関業界です。本記事では公開情報をもとに5軸で比較します。
就職難易度・年収の比較
| 項目 | 資生堂 | コーセー |
|---|---|---|
| 就職偏差値 | 63 | 61 |
| 平均年収(有報・2025年12月期) | 708万円 | 747万円(持株会社) |
| 就活人気 | 非常に高い(特に女性) | 高い |
| 新卒の募集区分(公式) | Sales/Brand Marketing/Digital Transformation/R&D/Supply Chain/Quality Assurance/Creative | マーケティング系総合職/モノづくり総合職(研究開発職)/IT系総合職 |
※就職偏差値は当サイトの目安。平均年収は2025年12月期の有価証券報告書の提出会社単体の平均で、コーセーは持株会社のコーセーホールディングス(社員1,073人)の数字です。募集区分は各社の公式採用ページ(2026年10月12日取得)の記載です。
有価証券報告書で見ると、5年の流れは正反対
偏差値と知名度では資生堂が上ですが、有価証券報告書の数字を5年並べると、2社はまったく逆の動きをしています。
| 項目(連結) | 資生堂 | コーセー |
|---|---|---|
| 売上(2021年12月期) | 1兆352億円 | 2,250億円 |
| 売上(2025年12月期) | 9,700億円 | 3,302億円 |
| 純利益(2025年12月期) | −407億円 | 151億円 |
| 従業員数(連結・2021年→2025年) | 35,318人→26,330人 | 8,612人→8,566人 |
| 自己資本比率 | 47.4% | 72.2% |
| 研究開発費 | 271億円 | 69億円 |
※各社の有価証券報告書(2025年12月期・金融庁 EDINET)。資生堂はIFRSの売上収益、コーセーは日本基準の売上高です。
資生堂は売上が1兆352億円から9,700億円に減り、純利益は2024年12月期に108億円、2025年12月期に407億円の赤字でした。連結の従業員も5年で約9,000人減っています。いっぽうコーセーは売上を2,250億円から3,302億円へ約1.47倍に伸ばし、5年とも黒字を保っています。「業界首位のブランド」と「いまの業績」は別の話だということが、数字を並べるとよく分かります。
とはいえ、規模の差はまだ大きく、資生堂の売上はコーセーの約3倍、研究開発費は約4倍です。立て直しの最中の大企業で変化に関わりたいのか、伸びている中堅で着実に経験を積みたいのか。数字は、志望動機を考えるときの具体的な材料になります。
化粧品・日用品の大手と並べると
比べる相手を広げると、2社の位置がもっとよく見えます。当サイトに有価証券報告書がある化粧品・日用品の大手4社を、就職偏差値の高い順に並べました。
| 企業 | 就職偏差値 | 平均年収(有報) | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数(提出会社) |
|---|---|---|---|---|---|
| 花王 | 64 | 865万円(2025年12月期) | 40.6歳 | 16.7年 | 7,761人 |
| 資生堂 | 63 | 708万円(2025年12月期) | 39.3歳 | 11.2年 | 3,850人 |
| コーセー | 61 | 747万円(2025年12月期) | 40.5歳 | 12.8年 | 1,073人 |
| ロート製薬 | 60 | 851万円(2026年3月期) | 42.1歳 | 13.8年 | 1,786人 |
※就職偏差値は当サイトの目安。平均年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数は各社の最新の有価証券報告書(提出会社単体)で、コーセーは持株会社の数字です。
花王(865万円)とロート製薬(851万円)は、資生堂・コーセーより平均年収が100万円以上高く出ています。平均勤続年数も花王は16.7年と長めです。化粧品の会社を受けるなら、日用品や医薬品も扱う会社まで視野に入れると、待遇と安定の選択肢が広がります。外資系の日本ロレアル(偏差値72)は有価証券報告書を出していないため、同じ形では比べられません。公式の新卒採用ページでは、マーケティング・セールス・ファイナンス・サプライチェーン・ヒューマンリソース・研究開発・生産の7職種に分けて募集していて、28卒向けのサマーインターンシップは開かない予定と書かれていました(2026年10月12日取得)。
平均年収は逆転、働き方の公表値
平均年収は、有価証券報告書ではコーセー747万円・資生堂708万円とコーセーが上でした。ただしコーセーは持株会社の社員1,073人の平均なので、事業会社の社員の水準とは同じではありません。資生堂の平均年齢は39.3歳・平均勤続11.2年、コーセーは40.5歳・12.8年です。
厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」では、資生堂が有給休暇の取得率84.5%、コーセーホールディングスが正社員(販売職を除く)の月平均の残業時間18.3時間を公表しています。同じ化粧品・日用品の花王は残業15.4時間・有給87.8%でした(2026年10月16日更新のデータを加工)。当サイトの就活判定(加点なし)でも2社に差はつかず、最難関〜上位の大学群(1〜3段目)が「十分射程」、それより下の大学群(4〜6段目)が「対策次第」という同じ並びでした。
事業・社風の違い
| 項目 | 資生堂 | コーセー |
|---|---|---|
| 強み | 業界首位・グローバル・ブランド力 | 高収益・コスメデコルテ・雪肌精 |
| 展開 | 海外売上比率が高い | 国内中心+アジア |
| 社風 | グローバル・変革・ブランド | 堅実・高収益・ものづくり |
| 向く人 | グローバルにブランドを育てたい | 堅実・高収益の環境で |
タイプ別おすすめ早見表
| こんな人 | おすすめ |
|---|---|
| グローバル×ブランド力×規模 | 資生堂 |
| 高収益×堅実×ものづくり | コーセー |
結論として、グローバル・首位の資生堂、高収益・堅実のコーセーが選び方の軸です。化粧品は人気で高倍率。逆求人PRサイトで自分の市場価値を測り、早期に選考対策PRを進めるのが有効です。3社比較は資生堂・コーセー・カネボウの比較、メーカー全体はメーカー業界ランキングもご覧ください。
この記事のデータの出典
- 資生堂・コーセーホールディングスの有価証券報告書(2025年12月期・金融庁 EDINET)
- 各社の公式採用ページ(2026年10月12日取得)
- 職場情報総合サイト(しょくばらぼ)(https://shokuba.mhlw.go.jp)のデータ(2026年10月16日更新)を加工して作成

