『スクール卒業から3年後』の現実が見えてきた
2019年以降の大規模なプログラミングスクールブームで、未経験からエンジニアになった人材が累計数万人規模に達しました。彼らが3年経過した2026年現在、市場価値・キャリア帰結が具体的に見えてきています。本記事では編集部の取材ベースで、スクール卒業3年後の現実を5つの観点から整理します。
3年後の年収レンジ(実態)
- SES・受託: 350〜450万円(業界平均で停滞傾向)
- 自社開発(中小スタートアップ): 450〜600万円
- 自社開発(メガベンチャー): 550〜800万円(書類選考通過した上位層)
- 外資系・スタートアップCTO候補: 700〜1200万円(成功者上位5%)
- フリーランス独立: 600〜1500万円(実力次第で大幅変動)
※公開情報をもとにした目安。同職種でも企業規模・業務範囲で大幅変動します。
3年継続率の実態
- エンジニア職継続: 約60〜70%
- 非エンジニア職転職(営業・PM等): 約15〜20%
- 未経験前の業界に戻る: 約10〜15%
- 独立・起業: 約5%
成功した上位20%の共通点
(1) スクール卒業時点で個人開発を3個以上作っていた: ポートフォリオの質が初職の質を決める
(2) 自社開発に就職した: SES経由で2〜3年後に転職するパターンも多いが、自社開発スタートが優位
(3) OSS貢献・技術ブログ継続発信: スクール卒業後も発信を継続した人材が転職で有利
(4) 主力言語の深掘りに投資: TS or Pythonに集中・周辺ライブラリ・内部実装まで理解
(5) カンファレンス・コミュニティ参加: 業界の人脈形成・最新情報キャッチアップ
後悔ポイント上位5つ
- 後悔1: 最初のスクール選びを慎重にすべきだった: 期間・カリキュラム・実績で選ぶべき
- 後悔2: SES就職で2〜3年が無駄になった: スキル蓄積より客先業務の慣れに時間取られた
- 後悔3: 基礎CS(コンピュータサイエンス)に投資しなかった: 上位職への壁が高くなる
- 後悔4: 個人開発・OSS貢献をしなかった: 転職時の差別化要因がない
- 後悔5: 業界トレンドのキャッチアップが弱かった: AIなど新領域への適応が遅れる
3年後に転職を成功させる戦略
1年目: 配属業務に集中・基礎を固める・個人開発1個
2年目: 主力言語の深掘り・技術ブログ開始・OSS貢献小規模
3年目: 転職活動・年収レンジを再評価・自社開発・スタートアップへ転職
3年目末の市場価値: 年収500〜700万円が現実的なレンジ
非エンジニア転職を選ぶケース
- コーディング自体が苦痛だった(適性ミスマッチ)
- 業務理解・顧客対応が好き → PM・カスタマーサクセス
- 営業・コミュニケーションが得意 → セールスエンジニア・テック営業
- 育児・介護と両立できない業界事情
『AI時代』の新規卒業者への現実
2024〜2026年に新規スクール卒業した人材は、Copilot/Cursor等のAIコーディングツール前提の業務環境に投入されています。これにより:
(1) シンプルなコーディング業務が縮小
(2) 業務理解・設計判断・チーム調整の比重が上昇
(3) AI協働スキル(プロンプト・チェック・編集)が新しい差別化要因
(4) ジュニア採用枠自体が縮小傾向(2026年)
これらを踏まえて、スクール選び・初職選び・スキル投資戦略を見直す必要があります。
関連リンク
未経験IT転職は 未経験からIT転職ロードマップ、スクール選びは プログラミングスクール比較、AI時代のジュニアは AI時代のジュニアエンジニア を参照してください。20代キャリアは 20代エンジニアキャリア もどうぞ。