日本生命と第一生命は「相互会社の首位」か「株式会社のグローバル」か
生命保険の二大巨頭、日本生命と第一生命。相互会社のまま業界首位を守る日本生命、いち早く株式会社化しグローバル展開・株主視点を取り入れた第一生命という対比が基本です。就職難易度はほぼ同水準で、全国型基幹職(総合職)かエリア型かで難易度が分かれます。本記事では、両社の公式採用ページ、厚生労働省の公表データ、当サイトの就活判定をもとに比較します。
就職難易度・偏差値の比較
両社とも全国型基幹職は就職偏差値62〜63の難関です。数理を専門にするアクチュアリーは、両社とも「アクチュアリーコース」という専用のコースで募集しています。
| 項目 | 日本生命 | 第一生命 |
|---|---|---|
| 就職偏差値(基幹職) | 63 | 62 |
| 募集のコース(公式) | 総合基幹職(オープン・アクチュアリー・資産運用・IT戦略・地域ビジネス)と営業総合基幹職(マネジメント・総合コンサルティング) | オープン・アクチュアリー・クオンツ&データサイエンティスト・建築・不動産・IT・デジタル・資産運用・海外・会計・税務・法務の9コース |
| 選考の特徴 | 誠実さ・人柄・組織適性 | 主体性・変革志向 |
※就職偏差値は当サイトのデータ(公開情報をもとにした目安)。コースは各社の公式採用ページ(日本生命は2026年10月16日、第一生命は2026年10月21日に確認)。選考の特徴は編集部の見方です。基幹職(総合職)と営業職員は採用区分が異なります。
当サイトの就活判定(経験の加点なし)を2社で比べると、結果は1段も違いませんでした。大学群の目安の1〜3段目は文理とも「十分射程」、4〜5段目は「対策次第」、6段目は「挑戦枠」です。偏差値は1ポイント違っても、判定の帯は同じに入るので、入口の広さで選ぶ必要はありません。コースの中身で選ぶ2社です。
年収の比較
日本生命は相互会社のため有価証券報告書を出しておらず、第一生命も上場しているのは持株会社の第一生命ホールディングスです。生命保険会社本体の平均年収は、どちらも有価証券報告書で比べられません。そこで、公式の初任給で入口の条件を比べます。
| 初任給(公式) | 日本生命 | 第一生命 |
|---|---|---|
| 大学卒 | 339,310円(総合基幹職・全国・グローバル型) | 354,530円 |
| 大学院了 | — | 366,840円 |
| 含まれる手当 | 固定残業代手当53,310円を含む | 勤務手当(早出残業20時間・時間外勤務10時間に相当する額)を含む |
| 対象の年度 | 2026年度支給予定額 | 2027年度支給予定額 |
※各社の公式採用ページ。日本生命の総合基幹職(エリア転勤型)は315,580円(固定残業手当49,580円を含む)。
どちらも残業代の一部を定額で含んだ額で、支給年度も違うので、額面の差だけで比べるのは早計です。面接や説明会では、含まれる手当の時間数を超えて働いた分がどう支払われるかと、2年目以降の昇給の仕組みを確かめましょう。第一生命は有給休暇を年20日(初年度18日)と案内しています。
働き方の公表値
厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」では、月平均の残業時間が日本生命8.1時間(内勤職員)、第一生命6.9時間(基幹的な職種)と公表されています。第一生命は有給休暇の取得率79.0%も公表しています(2026年10月16日更新のデータを加工)。金融業,保険業でフルタイムで働く人の平均は月13.6時間(毎月勤労統計調査・2025年)、有給の取得率は72.8%(令和7年就労条件総合調査)なので、2社とも残業は業界平均より短めです。対象の範囲が会社ごとに違う点には注意してください。業界全体では、金融業,保険業に大卒で就職した人の3年以内の離職率は25.0%(2022年3月卒)で、全産業の33.8%より低めです。
勤務地と転勤の決まり方(公式)
転勤の範囲は、2社で仕組みが違います。日本生命の総合基幹職は、全国・グローバル型の勤務地が国内・海外の全事業所で、エリア転勤型は首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)か近畿(大阪・京都・兵庫・奈良)の中での転勤です。第一生命は、入社時に「基準勤務エリア」を都心・札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・福岡・その他地域の8区分から選び、転居を伴う転勤に同意するかどうかとその範囲によって勤務地が決まる仕組みで、入社後に変更されることもあると案内しています。地元で働き続けたいのか、全国・海外で経験を積みたいのかで、向く会社と区分が変わります。
経営形態・社風とキャリア
日本生命は相互会社(契約者が社員=株主に相当)のまま業界首位を堅持し、安定・堅実な社風。第一生命は2010年に株式会社化して上場し、2016年からは持株会社の第一生命ホールディングスの傘下で、海外M&A(プロテクティブ等)によるグローバル展開と株主視点を強めてきました。両社とも資産運用部門は巨額の運用を担い、機関投資家としての存在感も大きいです。
| 項目 | 日本生命 | 第一生命 |
|---|---|---|
| 経営形態 | 相互会社 | 株式会社(上場は持株会社の第一生命ホールディングス) |
| 強み | 業界首位・安定・営業基盤 | グローバル・変革・資産運用 |
| 社風 | 堅実・誠実・組織 | 主体性・変革志向 |
| 向く人 | 安定基盤で着実に成長したい | 変革・グローバルに挑みたい |
タイプ別おすすめ早見表
| こんな人 | おすすめ |
|---|---|
| 業界首位×安定×堅実な社風 | 日本生命 |
| グローバル×変革×株主視点 | 第一生命 |
| 巨大な営業基盤で組織を動かす | 日本生命 |
| 海外M&A・資産運用に関わりたい | 第一生命 |
結論として、安定・首位の日本生命、グローバル・変革の第一生命が選び方の軸です。生保は採用区分の理解が重要。難関の金融を目指すなら、逆求人PRサイトで企業からのスカウトを受けて自分の市場価値を測り、早期に選考対策PRを進めるのが有効です。生保各社は生命保険会社の就職難易度、損害保険の会社は損害保険会社の就職難易度もご覧ください。
この記事のデータの出典
- 日本生命・第一生命の公式採用ページ(日本生命は2026年10月16日、第一生命は2026年10月21日に確認)
- 職場情報総合サイト(しょくばらぼ)(https://shokuba.mhlw.go.jp)のデータ(2026年10月16日更新)を加工して作成
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025(令和7)年分結果確報」「令和7年就労条件総合調査」
- 当サイトの就職偏差値データ・就活判定(/tools/hantei)

