SIerと自社開発は「年収カーブの形」が根本的に違う
エンジニアのキャリア選択で最も多い悩みが「大手SIerに行くか、Web系自社開発に行くか」です。両者は年収カーブの形が根本的に異なります。大手SIerは初任給は平凡でも年功的に安定して上がり、40代で頭打ちになる「なだらかな曲線」。Web系自社開発は初期は会社によって差が大きいものの、スキル次第で20代後半〜30代に急カーブで伸びる「実力連動型」です。本記事では年収・スキル・働き方・転職市場価値の4軸で対決させます。
年収カーブの比較
下表は大手SIerとWeb系自社開発(メガベンチャー含む)の年収推移の目安です。SIerは「安定・上限あり」、自社開発は「変動・上限が高い」という対照的な構造になります。
| 経験年数 | 大手SIer | Web系自社開発 | 差の要因 |
|---|---|---|---|
| 新卒〜1年目 | 350〜450万円 | 400〜600万円 | 自社開発は実力者を高給で採用 |
| 3年目 | 450〜550万円 | 500〜800万円 | スキル差が顕在化 |
| 5年目 | 550〜700万円 | 650〜1,000万円 | 自社開発はスキルで急伸 |
| 10年目 | 700〜900万円 | 800〜1,500万円 | SIerは上限・自社開発は青天井 |
※doda・レバテック等の公開データと編集部推計による目安。SIerは管理職昇格、自社開発はスキル・ポジション次第で大きく変動します。
身につくスキルの決定的な違い
SIerと自社開発では身につくスキルセットが大きく異なり、これが転職市場価値を左右します。大手SIerはプロジェクトマネジメント・上流要件定義・大規模システムの設計・顧客折衝・ベンダーコントロールが身につきます。一方Web系自社開発はモダンな技術スタック(クラウドネイティブ・CI/CD・コンテナ・最新フレームワーク)での実装力が身につきます。「コードを書き続けたい」なら自社開発、「大規模プロジェクトを動かす側になりたい」ならSIerが向いています。
働き方・向いている人の対決表
| 項目 | 大手SIer | Web系自社開発 |
|---|---|---|
| 年収の伸び方 | 安定・年功的(上限あり) | 実力連動(青天井) |
| 身につくスキル | 上流・PM・大規模設計 | モダン実装・クラウド |
| 使う技術 | 枯れた技術中心 | 最新技術・自由度高い |
| 安定性 | 非常に高い | 会社による |
| 転職市場価値 | PM/PMO/上流で評価 | エンジニア市場で評価 |
| 未経験の入りやすさ | 入りやすい | 狭き門 |
タイプ別おすすめ早見表
| こんな人 | 第一候補 | 理由 |
|---|---|---|
| コードを書き続けたい | Web系自社開発 | モダン技術での実装が中心、市場価値も伸びやすい |
| 安定して長く働きたい | 大手SIer | 年功的に年収が上がり雇用も安定 |
| 大規模プロジェクトを動かしたい | 大手SIer | 上流・PM・ベンダーコントロールの経験が積める |
| 未経験から最短で入りたい | 大手SIer/SI子会社 | 新卒・未経験採用の枠が大きい |
| 年収の上限を上げたい | Web系自社開発 | スキル次第で10年目に1,000万円超も可能 |
「迷ったら自社開発志向」でキャリアを組むと選択肢が広がりやすいですが、未経験ならSIerで基礎を固めて転職する現実解もあります。IT業界の就職偏差値ランキングと16タイプ就活診断で、自分に合う環境を客観視してください。