タイヤ・ゴムは「世界シェアを持つBtoB優良メーカー」
タイヤ・ゴム業界は、自動車に欠かせないタイヤを中心に、海外でも稼ぐBtoBのメーカーが集まる業界です。当サイトに載っている大手はブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴムの3社で、いずれも連結の従業員が3万人を超えます。
先に答えると、ブリヂストンの就職偏差値は当サイトの目安で63、住友ゴム工業と横浜ゴムは62です。3社とも60台前半の難関帯で、業界内ではブリヂストンが一歩抜けています。本記事では公開情報をもとに就職難易度を整理します。
タイヤ・ゴム業界 就職偏差値ランキング
| 企業 | 就職偏差値 | 平均年収(有報) | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数(提出会社) | 従業員数(連結) | 売上(連結) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ブリヂストン | 63 | 771万円(2025年12月期) | 42.1歳 | 15.8年 | 13,934人 | 115,716人 | 4.43兆円 |
| 住友ゴム工業 | 62 | 668万円(2025年12月期) | 40.2歳 | 14.4年 | 7,675人 | 37,671人 | 1.21兆円 |
| 横浜ゴム | 62 | 693万円(2025年12月期) | 41.1歳 | 17.4年 | 5,559人 | 34,471人 | 1.23兆円 |
※平均年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員(単体)は各社の有価証券報告書(2025年12月期、2026年3月提出、EDINET)。就職偏差値は当サイトの目安です。以前の版の「平均年収目安(約900万円・約750万円)」と、当サイトに企業データの無い「TOYO TIRE等」の行は、有報と合わないため直しました。
有報の平均年間給与は、ブリヂストンが771万円、横浜ゴムが693万円、住友ゴム工業が668万円です。3社の差は100万円ほどで、平均年齢は40〜42歳とそろっています。規模はブリヂストンが大きく、売上収益4兆4,295億円は住友ゴム・横浜ゴムの3倍以上です。
新卒の初任給と選考
住友ゴム工業は新卒採用サイトで、2026年4月の初任給実績を大学卒258,100円、修士272,200円、博士287,600円と公表しています。選考はエントリーシートによる書類選考、適性検査、面接3回の順です(2026年10月12日取得)。ブリヂストンと横浜ゴムは、当サイトで大卒の初任給を確かめられていないため、各社の採用サイトで確認してください。技術系と事務系で採用区分が分かれるのは3社に共通です。
5年間の伸び方
| 決算期 | ブリヂストン 売上収益 | 住友ゴム 売上収益 | 横浜ゴム 売上収益 |
|---|---|---|---|
| 2021年12月期 | 3兆2,461億円 | 9,360億円 | 6,708億円 |
| 2022年12月期 | 4兆1,101億円 | 1兆987億円 | 8,605億円 |
| 2023年12月期 | 4兆3,138億円 | 1兆1,774億円 | 9,853億円 |
| 2024年12月期 | 4兆4,301億円 | 1兆2,119億円 | 1兆947億円 |
| 2025年12月期 | 4兆4,295億円 | 1兆2,071億円 | 1兆2,350億円 |
※各社の2025年12月期の有報「主要な経営指標等の推移」(連結・IFRS)。
4年間で売上収益は、ブリヂストンが約1.36倍、住友ゴムが約1.29倍、横浜ゴムが約1.84倍になりました。横浜ゴムは2025年12月期に住友ゴムを売上で上回り、純利益も1,054億円と5期で最も高くなっています。ブリヂストンは連結の従業員が13万5,636人から11万5,716人へ減る一方、自己資本比率は57.5%から63.7%へ上がりました。
タイヤ・ゴム業界の将来性
国内の需要は、日本自動車タイヤ協会の「2025年自動車タイヤ国内需要実績」で確かめられます。四輪車用タイヤは、新車に付ける新車用が3,712万6千本、買い替え用の市販用(メーカー出荷)が6,604万8千本で、二輪車用を合わせた合計は1億540万9千本(前年比102%)でした。四輪車用の約64%が買い替え用で、新車の販売台数だけで需要が決まらない点がタイヤの特徴です。市販用の乗用車用4,777万6千本のうち、冬用タイヤが1,535万4千本と約3割を占めています。
研究開発費(有報)はブリヂストンが1,264億円(売上収益の約2.9%)、住友ゴムが320億円(約2.7%)、横浜ゴムが214億円(約1.7%)です。材料や化学を学んだ理系の人には研究開発や生産技術の仕事が、文系の人には営業・調達・企画・海外事業の仕事があります。
有報の「事業等のリスク」の最初に挙がる項目も見ておくと、会社が何を気にしているかが分かります。横浜ゴムは「経済状況」「為替レートの影響」「季節変動の影響」「原材料価格の影響」の順で、季節による売れ行きの差や原材料の値動きが業績に響く業界だと読み取れます。ブリヂストンは「需要動向」「法律・規制・訴訟」「事業活動中断」「気候変動及び自然資本損失」を挙げています。面接で業界の課題を聞かれたときの下調べにも使えます。
働き方の公表データ
厚生労働省の「しょくばらぼ」では、月平均の残業時間をブリヂストンが19.0時間(所定外労働時間・全区分)、住友ゴム工業が23.8時間(正社員)、横浜ゴムが28.0時間(正社員・2024年度)と公表しています。国の毎月勤労統計調査(2025年)で、製造業の一般労働者の所定外労働時間は月14.7時間なので、3社ともそれより長い値です。会社ごとに数え方の注記が違うので、細かな差より「製造業の平均より長め」と押さえておくのが安全です。令和4年3月に大学を卒業して製造業に就職した人の3年以内の離職率は21.2%で、大卒全体(33.8%)より低めです。
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この記事のデータの出典
- ブリヂストン・住友ゴム工業・横浜ゴムの有価証券報告書(2025年12月期、EDINET)
- 住友ゴム工業 新卒採用サイト(2026年10月12日取得)
- 日本自動車タイヤ協会「2025年自動車タイヤ国内需要実績」(2026年1月23日公表)
- 職場情報総合サイト(しょくばらぼ)(https://shokuba.mhlw.go.jp)のデータ(2026年10月16日取得)を加工して作成
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年分結果確報」「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」

