食品業界は「安定×BtoCブランド」で人気No.1級、採用数が少なく高倍率
食品業界は、生活に身近なBtoCブランドと安定性から就活で人気が高く、1社あたりの採用人数が多くない業界です。総合食品・飲料・調味料・製菓・水産など多様な企業があります。本記事では当サイトに載っている食品・飲料メーカー22社について、有価証券報告書(有報)・公式採用ページ・厚生労働省の公表データで就職難易度と待遇を整理します。
食品業界 就職偏差値ランキング
| 企業 | 就職偏差値 | 平均年収(有報) | 平均年齢 | 従業員数(提出会社) | 初任給(大卒・公式) | 採用人数(公式) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 味の素 | 64 | 1,061万円(2026年3月期) | 43.5歳 | 3,705人 | — | — |
| サントリーホールディングス | 63 | 1,176万円(2025年12月期) | 43.7歳 | 1,557人 | — | — |
| キッコーマン | 63 | 821万円(2026年3月期) | 43.1歳 | 672人 | 267,000円 | — |
| 江崎グリコ | 63 | 860万円(2025年12月期) | 43.7歳 | 1,456人 | — | — |
| 日清製粉グループ | 63 | 898万円(2026年3月期) | 42歳 | 364人 | — | — |
| アサヒグループホールディングス | 62 | 1,335万円(2025年12月期) | 44.9歳 | 328人 | — | — |
| キリンホールディングス | 62 | 999万円(2025年12月期) | 41.6歳 | 1,124人 | — | — |
| 日清食品ホールディングス | 62 | 843万円(2026年3月期) | 39.5歳 | 980人 | 250,000円 | 91名 |
| カゴメ | 62 | 904万円(2025年12月期) | 42.4歳 | 1,737人 | 261,500円 | — |
| キユーピー | 62 | 689万円(2025年11月期) | 42.1歳 | 2,388人 | 258,000円 | 61名 |
| ハウス食品 | 62 | 706.6万円(2026年3月期) | 40.6歳 | 1,636人 | — | — |
| ニチレイ | 62 | 773万円(2026年3月期) | 45.2歳 | 234人 | 263,000円 | — |
| 日本水産(ニッスイ) | 62 | 851万円(2026年3月期) | 42.82歳 | 1,489人 | 290,000円 | — |
| 明治ホールディングス | 61 | 938万円(2026年3月期) | 43歳 | 298人 | 258,000円 | 37名 |
| ヤクルト本社 | 61 | 855万円(2026年3月期) | 41.7歳 | 2,912人 | 264,000円 | 91名 |
| 伊藤園 | 61 | 687万円(2026年4月期) | 43.1歳 | 4,879人 | 250,000円(固定残業代込み) | 100名 |
| 森永乳業 | 61 | 799万円(2026年3月期) | 40.2歳 | 3,376人 | 261,000円 | — |
| マルハニチロ | 61 | 783万円(2026年3月期) | 41歳 | 1,738人 | 288,000円 | — |
| 山崎製パン | 61 | 627万円(2025年12月期) | 39.6歳 | 19,175人 | 250,500円〜 | — |
| 森永製菓 | 60 | 835万円(2026年3月期) | 43.4歳 | 1,587人 | 264,000円 | — |
| 日本ハム | 60 | 875万円(2026年3月期) | 40.1歳 | 1,198人 | 290,900円 | — |
| サッポロビール | 60 | 1,014万円(2025年12月期) | 44.8歳 | 144人 | 276,000円 | — |
※平均年収・平均年齢・従業員(単体)は各社の有報(2025年11月期〜2026年4月期、EDINET)。サッポロビールの欄は持株会社のサッポロホールディングス、マルハニチロの欄はUmios株式会社の有報です。ハウス食品の欄は、持株会社のハウス食品グループ本社の有報の「従業員の状況」に載っているハウス食品の数字(1,636人)です。初任給・採用人数は各社の公式採用ページ(2026年10月12日取得、「—」は確かめられなかったもの)。就職偏差値は当サイトの目安です。研究・生産(理系)と事務系(文理)で採用区分が分かれます。以前の版の「平均年収目安」は有報と合わないものがあったため、有報の数字に置き換えました。
平均年収は「持株会社か事業会社か」で見え方が変わる
22社の有報の平均年収の中央値は853万円です。いちばん高いのはアサヒグループホールディングスの1,335万円ですが、単体の社員は328人で、グループの管理部門が中心の持株会社です。単体の社員が1,000人未満の7社(キッコーマン、日清製粉グループ本社、アサヒグループホールディングス、日清食品ホールディングス、ニチレイ、明治ホールディングス、サッポロホールディングス)の中央値は898万円、1,000人以上の15社の中央値は851万円でした。工場や営業の社員を多く抱える会社ほど平均は下がりやすく、社員19,175人の山崎製パンは627万円です。事業会社で1,000万円を超えるのは味の素(1,061万円、単体3,705人)だけでした。
初任給と採用人数
公式採用ページで大卒の初任給を確かめられた15社では、250,000円(日清食品ホールディングス、伊藤園=固定残業代込み)から290,900円(日本ハム)まで幅があります。採用人数を公表している会社では、伊藤園が100名、日清食品ホールディングスとヤクルト本社が91名、キユーピーが61名、明治ホールディングスが37名です。食品メーカーの新卒採用は1社あたり数十名から100名ほどの規模で、人気に対して枠が小さいことが数字からも分かります。
調味料・加工食品の分野ではキユーピーやミツカンのようなBtoCブランドの強い専業メーカーも根強い人気で、総合メーカーと併願されることの多い企業です。
食品業界の働き方の公表データ
厚生労働省の「しょくばらぼ」で、月平均の残業時間を公表している16社を並べました。
| 月平均の残業時間 | 会社(公表値) |
|---|---|
| 10時間未満 | サッポロビール 8.0時間 |
| 10〜15時間 | 味の素 10.1時間、ヤクルト本社 10.5時間、ハウス食品 11.1時間、マルハニチロ 11.7時間、カゴメ 12.7時間、森永製菓 12.9時間、キッコーマン 13.5時間、ニッスイ 14.3時間 |
| 15〜20時間 | 森永乳業 16.5時間、キユーピー 16.6時間、日本ハム 16.7時間、ニチレイ 19.2時間 |
| 20時間以上 | 日清製粉グループ本社 20.3時間、アサヒグループホールディングス 20.3時間、伊藤園 21.0時間 |
※職場情報総合サイト(しょくばらぼ)(https://shokuba.mhlw.go.jp)のデータ(2026年10月16日取得)を加工して作成。対象(正社員のみか、嘱託などを含むか)や年度は会社ごとに違います。
16社の真ん中は13.9時間で、国の毎月勤労統計調査(2025年)で見た製造業の一般労働者の所定外労働時間(月14.7時間)と近い水準です。令和4年3月に大学を卒業して食料品の製造業に就職した人の3年以内の離職率は33.6%で、製造業全体(21.2%)より高く、大卒全体(33.8%)とほぼ同じでした。「食品は働きやすい」というイメージだけで決めず、志望する会社の公表値を自分で確かめておくと安心です。
食品業界の高倍率を勝ち抜く戦略
食品は安定・ブランド・働きやすさのイメージから応募が集まりやすく、上で見たとおり1社の採用は数十名から100名ほどです。差をつけるには、「なぜ食品か」「なぜその会社か」の解像度が重要。商品愛だけでなく、事業の課題・戦略まで踏み込んだ志望動機が問われます。研究職は理系の専門性、事務系は論理性とコミュニケーション力が評価されます。高倍率業界だからこそ、早期から逆求人PR・エージェントで接点を増やし、選考対策PRを磨くことが内定への近道です。
2社比較は味の素vsサントリー、3社比較は味の素・キッコーマン・サントリーの比較、メーカー全体はメーカー業界ランキングもご覧ください。食品を含む消費財業界全体の序列は、食品・消費財業界の就職偏差値ランキングで個社ごとに確認できます。
この記事のデータの出典
- 掲載22社の有価証券報告書(2025年11月期〜2026年4月期、EDINET)
- 各社の公式採用ページ(2026年10月12日取得)
- 職場情報総合サイト(しょくばらぼ)(https://shokuba.mhlw.go.jp)のデータ(2026年10月16日取得)を加工して作成
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年分結果確報」「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」
- 当サイトの就職偏差値
訂正(2026年10月22日):この記事の以前の版では、ハウス食品の年収・平均年齢・従業員数を、持株会社の社員470人だけの数字(840万円・41.9歳)で載せていました。企業ページに合わせて、持株会社の有報にあるハウス食品の欄の数字(706.6万円・40.6歳・1,636人)に直し、従業員数で分けた中央値(1,000人未満は898万円、1,000人以上は851万円)も計算し直しました。

