結論を3点先に。①就職難易度はほぼ互角。当サイトの就職偏差値(公開情報をもとにした目安)で丸紅66・住友商事67と1ポイント差で、511社データでは上位1割の最難関帯です。②平均年収は住友商事1,840万円・丸紅1,784万円で差は約56万円(3%)。ところが初任給は丸紅(大卒35万円)が住友商事(同33.5万円)を上回り、入口では逆転します。③事業の重心が違い、丸紅は穀物・アグリ・電力を軸にした資源+食料型、住友商事はメディア・不動産・インフラまで含む生活密着の多角型です。「食料・電力の川上で世界シェアを取りに行きたいなら丸紅、メディアや不動産まで幅広く経験したいなら住友商事」が編集部の目安です。
丸紅と住友商事の比較表(確認できた情報ベース)
平均年収・平均年齢・従業員数・設立は有価証券報告書ベースの公開値(日経会社情報およびYahoo!ファイナンス企業情報の2媒体で一致を確認、確認日: 2026年8月13日)です。初任給は各社の新卒採用サイトの募集要項(同日確認)、就職偏差値と想定年収レンジは当サイトの就職偏差値ランキング(511社調査)による公開情報をもとにした目安です。
| 項目 | 丸紅 | 住友商事 |
|---|---|---|
| 就職偏差値(当サイト目安) | 66 | 67 |
| 平均年収(有報ベース) | 1,784万円 | 1,840万円 |
| 平均年齢 | 42.5歳 | 43.3歳 |
| 初任給(大卒・月額) | 350,000円 | 335,000円 |
| 初任給(院卒・修士・月額) | 385,000円 | 375,000円 |
| 従業員数(単体) | 4,225人 | 4,938人 |
| 従業員数(連結) | 52,658人 | 82,488人 |
| 設立 | 1949年12月 | 1919年12月 |
| 本社 | 東京都千代田区大手町 | 東京都千代田区大手町 |
| 事業の重心 | 穀物・アグリ・電力・インフラ | メディア・不動産・インフラ等の多角経営 |
| 想定年収レンジ(当サイト目安) | 700〜1,300万円 | 700〜1,300万円 |
詳しい企業データは丸紅の企業ページ・住友商事の企業ページでも確認できます。
7大商社の平均年収を並べるとどう見えるか
2社だけを見ると差が大きく感じられますが、7大商社の中に置くと位置関係がはっきりします。平均年収・平均年齢は有価証券報告書ベースの公開値(日経会社情報、確認日2026年8月13日)、就職偏差値は当サイトの目安です。
| 企業 | 平均年収 | 平均年齢 | 就職偏差値(目安) |
|---|---|---|---|
| 三菱商事 | 2,112万円 | 42.3歳 | 70 |
| 三井物産 | 2,058万円 | 42.0歳 | 68 |
| 伊藤忠商事 | 1,991万円 | 42.0歳 | 69 |
| 住友商事 | 1,840万円 | 43.3歳 | 67 |
| 丸紅 | 1,784万円 | 42.5歳 | 66 |
| 豊田通商 | 1,421万円 | 43.0歳 | 63 |
| 双日 | 1,257万円 | 40.5歳 | 62 |
丸紅と住友商事の差は約56万円で、上位3社との差(200〜300万円)や豊田通商・双日との差(360〜580万円)に比べると小さい部類です。「五大商社の中の下2社」という語られ方をすることがありますが、金額の並びで見れば丸紅・住友商事は同じ帯にいると考えたほうが実態に近く、年収だけで優劣を決める意味は小さいと言えます。
事業と社風はどう違うか
丸紅は穀物・農業資材などのアグリビジネスで世界有数の取扱量を持ち、電力IPP(独立系発電事業)でも存在感があります。「食料とエネルギーの川上を押さえる商社」という色が濃く、担当領域が生活インフラの根幹に近いのが特徴です。住友商事は住友グループの中核商社で、資源に加えてメディア(ケーブルテレビ等)・不動産・建材・インフラなど、消費者に近い事業まで幅広く手がけます。単体従業員数は丸紅4,225人・住友商事4,938人と近い一方、連結では丸紅52,658人に対し住友商事82,488人と差が開きます。この差は、グループ会社を通じた事業の裾野の広さの表れです。
社風については、丸紅は「風通しがよく個人に任せる」、住友商事は「堅実でチームワーク重視」と語られることが多い一方、これらはあくまで一般に語られる傾向であり、公開情報から検証できる事実ではありません。配属部門で働き方は大きく変わるため、OB・OG訪問やインターンで一次情報を取ることが最重要です。
「商社はやめとけ」「平均1,800万円は嘘」への正直な回答
検索候補に出てくる不安ワードにも正直に答えます。まず「平均年収1,800万円は入社すればもらえるのか」ですが、もらえません。丸紅1,784万円は平均年齢42.5歳、住友商事1,840万円は同43.3歳時点の単体全社平均で、賞与を含み、業績連動部分が大きい金額です。入口の月給は丸紅350,000円・住友商事335,000円(各社募集要項、2026年8月13日確認)で、そこから海外駐在手当なども含めて積み上がっていくイメージが実態に近いと考えられます。
次に「やめとけ」「激務」ですが、総合商社は海外駐在・出張が多く、部門と時期によって業務量が重くなることは事実です。一方で両社とも東証プライム上場の大手として制度面の整備は進んでおり、公開情報から「やめとけ」と断定できる根拠は確認できません。判断すべきは向き不向き、具体的には海外転勤をどこまで許容できるか、扱いたい商材が自分の関心と合うかです。なお住友商事の2027年度入社の採用予定数はプロフェッショナル職100名程度と公表されており(同社募集要項)、採用枠が小さいことは事実として押さえておく必要があります。
どちらを選ぶかのチェックリスト
- 食料・農業資材・電力など、生活インフラの川上に関わりたい → 丸紅
- メディア・不動産など消費者に近い事業まで幅広く経験したい → 住友商事
- 入社直後の月給水準を重視する → 丸紅(大卒で15,000円/月の差)
- 42歳前後の平均年収の高さを重視する → 住友商事(約56万円の差)
- グループ会社を含めた大きな事業体で動きたい → 住友商事(連結82,488人)
- 海外駐在にどこまで前向きか → 両社とも駐在前提で考える(配属による)
選考で問われること・今からの準備
両社に共通して問われるのは「なぜ商社か」「なぜこの会社か」「そこで何をしたいか」の3点です。就職偏差値66〜67の帯は、学歴だけで通過が決まる領域ではなく、志望動機の具体性で差がつきます。丸紅ならアグリ・電力のどの領域でどう価値を出すのか、住友商事ならメディア・不動産を含む多角事業の中でどの軸を伸ばしたいのかまで、事業単位で言語化しておくと説得力が出ます。
また、総合商社は1社あたりの採用数が小さいため、2社だけに絞ると選考後半で持ち駒が尽きるリスクがあります。同じ帯の併願先としては三井物産(当サイト偏差値68)・伊藤忠商事(69)に加え、豊田通商(63)・双日(62)、専門商社やメーカーの海外事業部門まで広げて組むのが現実的です。
参考情報
- 平均年収・平均年齢・従業員数・設立: 各社有価証券報告書ベースの公開値(日経会社情報/Yahoo!ファイナンス企業情報で2媒体一致を確認、確認日2026年8月13日)
- 初任給・採用予定数・勤務地: 丸紅 新卒採用サイト「オープン採用 募集要項」/住友商事 新卒採用サイト「新卒採用 募集要項」(いずれも2026年8月13日確認)
- 丸紅の連結従業員数52,658名・設立1949年12月1日: 丸紅 公式会社概要(2026年3月31日時点、2026年8月13日確認)
- 就職偏差値・想定年収レンジ: 当サイト就職偏差値ランキング(511社調査)。公開情報をもとにした目安であり、各社の公式データではありません
金額・条件は決算期や集計時点によって媒体ごとに差が出る場合があります。応募前に必ず各社の採用ページと最新の有価証券報告書で最新情報を確認してください。

