結論: 就職難易度は電通デジタル(就職偏差値65)がサイバーエージェント(63)をやや上回りますが、ともに大手難関クラスでほぼ同格です。年収の公式な数字は、上場しているサイバーエージェントの有価証券報告書の平均年間給与913.8万円(2025年9月期・平均33.8歳)だけで、電通デジタルは電通グループの非上場の子会社のため、平均年収の公式な数字は確認できませんでした。選ぶ基準は待遇差ではなく事業モデルの違いです。電通グループの看板案件でデジタルマーケティングを極める電通デジタルか、Abemaやゲームなど自社事業を多面的に持つサイバーエージェントか——「クライアントワークの専門性」対「自社サービスの当事者性」が最大の分かれ目です。
電通デジタルとサイバーエージェントの比較表
まず両社の基本データを並べます。偏差値は当サイトのIT・テック業界 就職偏差値ランキング収載データ(公開情報をもとにした目安)、サイバーエージェントの平均年間給与と従業員数は同社の有価証券報告書、初任給は各社の新卒採用ページの数字です。
| 項目 | 電通デジタル | サイバーエージェント |
|---|---|---|
| 就職偏差値(目安) | 65 | 63 |
| 従業員数 | 約2,000人(概数) | 連結8,150人・提出会社2,588人(2025年9月期の有報) |
| 本社 | 東京都港区 | 東京都渋谷区 |
| 平均年間給与(有報) | なし(非上場の子会社のため有報なし) | 913.8万円(2025年9月期・平均33.8歳・提出会社2,588人) |
| 初任給(公式採用ページ) | 基本給288,000円+割増見合手当78,225円(月額) | 確認できず |
| 主な事業 | デジタルマーケティング・DX支援(電通グループのクライアントワーク) | メディア(Abema等)・インターネット広告・ゲームの自社事業 |
| 働き方 | 東京・ハイブリッド | フレックス・ハイブリッド |
※サイバーエージェントの平均年間給与・平均年齢・従業員数は同社の有価証券報告書(2025年9月期・金融庁 EDINET)の数字で、平均年間給与は提出会社に在籍する社員だけの平均です。電通デジタルは非上場で有報がなく、従業員数は概数です。電通デジタルの初任給は同社の新卒採用ページ(2026年10月11日取得)の記載で、割増見合手当の算出の条件も同じページに書かれています。応募前に必ず各社の採用サイトで最新の条件を確認してください。
事業モデルの違い——「専門特化のクライアントワーク」と「自社事業の総合テック」
電通デジタルは2016年設立、電通グループのデジタルマーケティング専門子会社です。データとクリエイティブを掛け合わせ、大手クライアントの広告運用からDX推進までを一気通貫で支援します。国内最大級の広告グループの看板案件に、デジタル専門部隊として関われるのが最大の魅力です。
一方のサイバーエージェントは、Abema・アメーバ・AWAなどのメディア事業、インターネット広告事業、そして強力なゲーム部門を持つ上場テック企業です。クライアントワークだけでなく自社サービスを自ら育てる「事業の当事者」になれる点が電通デジタルとの決定的な違いです。若手登用文化が根づいており、経験の浅いうちから裁量を持ちやすい社風も特徴です。
年収の見方——公式の数字があるのはサイバーエージェントだけ
年収の公式な数字は、上場しているサイバーエージェントの有価証券報告書にある平均年間給与913.8万円(2025年9月期・平均33.8歳・提出会社2,588人)です。電通デジタルは電通グループの非上場の子会社で有報がなく、平均年収の公式な数字は確認できませんでした。同じ物差しで比べられるのは初任給で、電通デジタルは基本給288,000円に割増見合手当78,225円を加えた月額を新卒採用ページに載せています。広告業界の相場観は、電通67・博報堂65・セプテーニ62・ADK61という当サイトの偏差値の並び(いずれも目安)と合わせて広告業界の就職偏差値ランキング&就活難易度ガイドで確認できます。個別の給与条件は選考段階で必ず一次確認してください。
「激務でやばい」は本当か——正直な答え
広告・ネット業界に「忙しい」イメージを持つ人は多いはずです。正直に言うと、繁忙の度合いは会社単位より部署・案件・時期の差が大きいのが実態で、「どちらが楽か」を断定することはできません。当サイトのデータ上、働き方は電通デジタルが「東京・ハイブリッド」、サイバーエージェントが「フレックス・ハイブリッド」で、両社とも柔軟な勤務形態を導入しています。クライアントワーク中心の電通デジタルは納期・入稿対応が、自社事業中心のサイバーエージェントはサービスのリリース前後が、それぞれ忙しさのピークになりやすい構造的な違いは押さえておきましょう。面接では残業時間の平均値を聞くより「繁忙期はいつ・何が起きるか」を確認するほうが実態に近づけます。
学歴フィルターはある?——偏差値の目安から言えること
両社とも就職偏差値65・63(目安)の難関で、応募者数に対して採用枠が限られる以上、選考のハードルは高いと考えるべきです。ただし当サイトの偏差値は「入りにくさの目安」であり、学歴だけで合否が決まることを意味しません。サイバーエージェントは多様な事業部を抱え、職種別採用も発達しているため、ポートフォリオや実績で評価を取りにいく余地が大きい会社です。偏差値の考え方そのものは就職偏差値とは何かで解説しています。
併願前チェックリスト
- クライアントの課題解決(マーケ支援)と自社サービスづくり、どちらに当事者性を感じるか言語化した
- 年収の公式な数字はサイバーエージェントの有報だけ。電通デジタルの待遇は募集要項と面談で確かめる前提でいる
- 繁忙の波が生まれる構造(納期型かリリース型か)を面接で確認する質問を用意した
- 広告・テック業界の他社(電通・博報堂・セプテーニ・楽天など)との併願順位を偏差値の階段で整理した
- 志望動機を「なぜ広告か」ではなく「なぜこの事業モデルか」で作り分けた
どっちを選ぶべきか——編集部の目安
①大手クライアントのデジタルマーケ・DXを専門性の軸にしたいなら電通デジタル。電通グループの案件規模は国内最大級です。②自社サービスの成長に当事者として関わり、若いうちから裁量を持ちたいならサイバーエージェント。メディア・広告・ゲームと事業の幅で勝負できます。③難易度はほぼ同格で、年収は同じ物差しで比べられる公式の数字がないため、待遇ではなく働き方と事業モデルへの共感で選ぶのが後悔しない基準です。サイバーエージェントを楽天と比べたい人は楽天とサイバーエージェントの比較もあわせてどうぞ。
訂正(2026年10月22日):この記事の以前の版では、当サイトの推計による「想定年収レンジ」(電通デジタル550〜1,050万円・サイバーエージェント550〜1,100万円)と、それをもとにした年収の見方(上振れの作り方の違い)を載せていました。推計の方法と元データを示せないため削除し、サイバーエージェントの有価証券報告書の平均年間給与と、電通デジタルの公式採用ページの初任給に置き換えました。

