結論: 就職難易度はテルモ(就職偏差値63)がオリンパス(62)よりわずかに高い程度です(偏差値は当サイトの目安)。有価証券報告書の平均年間給与はオリンパス1,006万円・テルモ822万円(2026年3月期)ですが、オリンパスは社員の平均年齢が約4歳高く、単純には比べられません。実質的にはほぼ互角で、選ぶ軸は製品領域です。カテーテルなど血管内治療を核に医療の幅広い領域へ展開するテルモに対し、オリンパスは内視鏡で世界シェア約70%を握る「一点突破の世界王者」。「治療機器の総合力ならテルモ、内視鏡という圧倒的シェア製品に携わりたいならオリンパス」が編集部の目安です。
テルモとオリンパスの比較表
まず両社の基本データを並べます。偏差値は当サイトの就職偏差値ランキング収載データ(公開情報をもとにした目安)、平均年間給与と従業員数は各社の有価証券報告書の数字です。
| 項目 | テルモ | オリンパス |
|---|---|---|
| 就職偏差値(目安) | 63 | 62 |
| 創業 | 1921年(体温計の国産化から) | 1919年(顕微鏡の国産化から) |
| 平均年間給与(有報・2026年3月期) | 822万円(平均40.3歳・提出会社5,736人) | 1,006万円(平均44.1歳・提出会社2,469人) |
| 従業員数(連結・有報) | 31,185人 | 28,138人 |
| 本社 | 東京都渋谷区 | 東京都新宿区 |
| 主力領域 | 血管内治療・心臓外科・輸血医療 | 消化器内視鏡・治療機器(内視鏡世界シェア約70%) |
| 働き方 | ハイブリッド | ハイブリッド |
※平均年間給与・平均年齢・従業員数は各社の有価証券報告書(2026年3月期・金融庁 EDINET)の数字です。平均年間給与は提出会社(テルモ株式会社・オリンパス株式会社)に在籍する社員だけの平均で、有報には職種別・年代別の年収は載っていません。
就職難易度・採用の比較
就職偏差値はテルモ63・オリンパス62(いずれも目安)と、両社とも医療機器トップクラスでほぼ同水準です。大きく違うのは採用の「間口」で、テルモは2026年入社で183名とまとまった人数を採用しているのに対し、オリンパスは2027年度の採用予定数が50〜60名で、20のコースに分けて募集していました(いずれも各社の公式採用ページ。オリンパスの2027年卒向けの募集は終了しており、同社のページには参考として載っています)。
| 項目 | テルモ | オリンパス |
|---|---|---|
| 就職偏差値(目安) | 63 | 62 |
| 採用人数(公式の採用ページ) | 183名(2026年入社の実績:企画営業70名・開発技術109名・SE4名) | 50〜60名(2027年度の採用予定数) |
| 採用方式 | コース別採用(企画営業・開発技術・SE・オペレーションDX) | コース別採用(2027年度は20コースで募集) |
| 主な採用大学 | 東京科学大・東北大・名古屋大・慶應・東京理科大・北里大など全国の国公私立 | 旧帝大・早慶・MARCH・理科大など全国の国公私立から幅広く |
| 学歴フィルター | 無いと言われる(幅広い大学から採用実績) | 無いと言われる(留学経験者の採用にも積極的) |
※就職偏差値と主な採用大学は、就職四季報・就活情報サイト等の公開情報をもとにした編集部の目安です。採用人数と採用方式は各社の公式採用ページの数字です(テルモは2026年10月11日、オリンパスは2026年10月22日に確認。テルモは2026年入社の実績、オリンパスは2027年度の採用予定数)。研究開発職は両社とも理系修士以上が中心です。
年収・初任給の比較
有価証券報告書ベースの平均年収はオリンパスが1,006万円、テルモが822万円(いずれも2026年3月期)です。ただし有報の数字は提出会社だけの平均で、対象の人数はテルモが5,736人(連結31,185人の約18%)、オリンパスが2,469人(連結28,138人の約9%)にとどまり、オリンパスは平均年齢も44.1歳とテルモ(40.3歳)より約4歳高いため、数字の単純比較には注意が必要です。一方、新卒の初任給は、各社の公式の採用ページに載っている金額で見るとほぼ同水準です。修士はオリンパス(313,200円)がテルモ(307,300円)より5,900円、大学卒はテルモ(291,300円)がオリンパス(283,200円)より8,100円高い金額ですが、年度と数え方が違うため(表の下の注を参照)、どちらが高いとは言えません。
| 項目 | テルモ | オリンパス |
|---|---|---|
| 平均年収(有報・2026年3月期) | 822万円 | 1,006万円 |
| 平均年齢(有報・2026年3月期) | 40.3歳 | 44.1歳 |
| 初任給(修士) | 307,300円(2026年4月の実績) | 313,200円(2027年度の基本給) |
| 初任給(大学卒) | 291,300円(2026年4月の実績) | 283,200円(2027年度の基本給) |
※平均年収・平均年齢は各社有価証券報告書(2026年3月期・提出会社単体)の数字です。初任給は各社の公式の採用ページの金額で、年度と数え方が違います。テルモは「2026年4月 初任給実績」(諸手当の内訳の記載なし)、オリンパスは「2027年度 募集要項」の「給与(諸手当を除く)」の基本給で、2027年卒向けの募集は終了し参考として掲載されています。大学卒の欄は両社とも高専専攻科卒を含みます。テルモのページには2027年度向けの初任給、オリンパスのページには2026年4月の実績が見当たらないため、同じ年度では比べられません(いずれも2026年10月22日に確認)。最新の募集要項は必ず各社採用ページでご確認ください。30歳時点・職種別の年収は非公開のため、口コミ等に依存する数値の断定は避けています。
事業モデルの違い——「治療領域を広げるテルモ」と「内視鏡に集中するオリンパス」
テルモは体温計の国産化を目指して1921年に設立された医療機器メーカーで、現在はカテーテルを中心とする血管内治療、心臓外科手術で使う人工心肺、輸血・細胞治療関連まで、治療の現場を支える機器を幅広く手がけます。売上の過半を海外が占めるグローバル企業で、医療機器業界では就職偏差値トップクラスの人気企業です。
一方のオリンパスは1919年に顕微鏡の国産化から出発し、長らくカメラメーカーとしても知られてきましたが、映像事業を売却して医療機器に集中特化する道を選びました。柱は消化器内視鏡で、世界シェア約70%と他社を圧倒します。がんの早期発見を支える内視鏡は医療現場に不可欠なインフラであり、「世界標準の製品」に携われるのが最大の魅力です。
事業・業績と将来性の比較
テルモは心臓血管カンパニー(カテーテル治療関連で世界大手)を柱に、血液・細胞テクノロジー、ホスピタル関連と3分野をバランスよく展開し、2025年3月期に売上収益が初めて1兆円を超え、2026年3月期は1兆1,319億円(前期比9.2%増)、営業利益は1,763億円(同11.8%増)と、どちらも増えました。オリンパスはカメラ・科学事業を切り離して医療機器専業となり、消化器内視鏡では世界シェア約7割という圧倒的地位を持ちます。一方、2026年3月期は売上高が1兆107億円(前期比1.3%増)にとどまり、営業利益は971億円と前期の1,625億円から40.2%減りました。有価証券報告書では、米国関税の影響や製品構成(セールスミックス)の悪化による売上原価率の悪化、組織体制の変革(ポジションの最適化)に伴う費用(約269億円)などが要因と説明されています。
将来性の見方も対照的です。テルモは高齢化と低侵襲治療(体への負担が小さい治療)の世界的な拡大を追い風に、カテーテル治療・細胞医療という「伸びる市場の幅」で成長するタイプ。オリンパスは消化器内視鏡という「すでに勝ち切った市場の深さ」を土台に、内視鏡の更新需要とAI診断支援・治療機器への展開で収益性を高めるタイプです。安定した圧倒的シェアの事業基盤か、複数分野に広がる成長ストーリーか、どちらを自分が語りたいかを考えると志望動機が組み立てやすくなります。
| 項目(2026年3月期・連結) | テルモ | オリンパス |
|---|---|---|
| 売上収益(オリンパスは売上高) | 約1兆1,319億円(前期比9.2%増) | 約1兆107億円(前期比1.3%増) |
| 営業利益 | 約1,763億円(前期比11.8%増) | 約971億円(前期比40.2%減) |
| 主力事業 | カテーテルなど心臓血管・血液細胞・ホスピタル | 消化器内視鏡・治療機器(医療専業) |
| 世界での立ち位置 | 心臓血管領域で世界大手・世界160か国以上に医療機器を供給 | 消化器内視鏡で世界シェア約7割 |
| 成長ドライバー | カテーテル治療の世界的拡大・細胞医療 | 内視鏡の更新需要・治療機器の拡大 |
※売上収益・営業利益は、各社の2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)有価証券報告書の連結(IFRS)の数字で、億円未満を四捨五入しています。オリンパスは整形外科事業を非継続事業に分類しており、前期との比較は組み替え後の数字です。テルモの供給先の国数は同社の有価証券報告書、世界シェアはオリンパスの公式サイトの記事に「消化器内視鏡のシェアは世界で約70%」とある数字で、会社の公表であり第三者の統計ではありません。
キャリアの違い——総合力か、一点突破か
テルモは事業領域が広いぶん、心臓血管カンパニー・メディカルケアソリューションズなど複数の事業体を横断するキャリアの選択肢があります。営業・マーケティング・研究開発・生産技術と職種の幅も広く、「医療機器の総合商社的な環境で自分の適性を探したい」人に向きます。オリンパスは内視鏡とその周辺(処置具・修理サービス)に経営資源を集中しており、製品への深い専門性を磨きやすい環境です。グローバル体制への移行を進めており、経営の公用語的に英語の重要度が高い点も特徴です。
勤務地・働き方・社風の比較
本社はテルモが東京都渋谷区、オリンパスが東京都新宿区と、いずれも都内が拠点です。両社ともハイブリッド勤務を取り入れていますが、研究開発・生産部門は両社とも首都圏以外を含む国内の工場・開発拠点への配属があり、営業職は全国の支店勤務が基本です。医療機器は病院への納入・立ち会いが伴うため、営業は現場対応の比重が大きい働き方になる点は両社共通です。配属先の考え方は年度で変わるため、最新の募集要項とインターンでの質問で確認しましょう。
両社とも医療機器メーカーらしく堅実で腰を据えて働く社員が多いと言われます。テルモは「医療現場に寄り添う」文化と国内発グローバル企業らしい安定感、オリンパスは経営のグローバル化・変革が進み、英語や変化への適応が求められる局面が増えています。
| 項目 | テルモ | オリンパス |
|---|---|---|
| 平均勤続年数(有報・2026年3月期) | 15.6年 | 15.7年 |
| 月平均の残業時間(しょくばらぼ・正社員) | 20.0時間 | 19.6時間 |
| 新卒の3年後定着率 | 確認できず | 90.4%(2026年3月期) |
| 社風 | 医療現場起点・堅実・技術重視 | グローバル・変革期・成果重視へ |
| 働き方 | フレックス導入などWLB改善が進む | コース別採用で職種のミスマッチが少ない |
※平均勤続年数は各社の有価証券報告書(提出会社)の数字です。残業時間は、各社が職場情報総合サイト「しょくばらぼ」(企業が残業時間や有給休暇の取得率などを公表する厚生労働省のサイト)に公表した月平均の数字です。テルモは契約社員と、事業場外みなし労働時間制の適用を受ける労働者を含み(本社・営業14.4時間、研究22.1時間、工場24.8時間)、オリンパスは正社員の数字です(アソシエイト社員は8.4時間)。製造業全体では、パートタイム以外の労働者の残業が月14.7時間です(毎月勤労統計調査・2025年)。オリンパスの定着率は、同社のESGデータ(社会)に載っている数字で、2023年4月入社の新卒のうち、2026年3月末に在籍している人の割合です。テルモは公表を確認できませんでした。社風と働き方の欄は編集部の見方です。
選考の傾向と対策・併願戦略
両社とも「なぜ医療機器か」「なぜ製薬ではなく機器か」が定番の質問です。医療機器は薬と違って医師の手技と一体で価値を発揮するため、営業職(いわゆるフィールド活動)は手術・検査の現場に立ち会う機会が多いのが特徴。この現場性への理解と覚悟を語れるかが、志望動機の説得力を大きく左右します。テルモなら「治療領域の広さとグローバル展開」、オリンパスなら「内視鏡の圧倒的シェアとがん早期発見への貢献」と、各社の強みに自分の軸を結びつけましょう。医療・製薬業界全体の難易度感は製薬・医療業界ランキングで確認できます。
両社とも選考ではエントリーシート・Webテスト・複数回面接という標準的なフローが基本ですが、問われ方に個性があります。テルモは職種別採用のため、「その職種で何をやりたいか」の具体性が重視されます。研究開発なら自分の専攻・研究内容が心臓血管や血液・細胞のどの領域に活きるか、営業なら医療現場を相手にする覚悟と誠実さを、自分の経験と結びつけて語れるよう準備しましょう。オリンパスはコース別採用で募集人数が少ないぶん、「なぜ内視鏡・医療専業のオリンパスか」を競合と比較したうえで語れるかが問われます。グローバル化が進む会社なので、留学・語学・異文化経験があれば積極的に伝える価値があります。
併願戦略としては、事業が重ならない両社をそのまま併願しつつ、ニプロ・HOYA・シスメックス・富士フイルム(内視鏡・メディカル)・外資系(メドトロニック・ジョンソン・エンド・ジョンソン等)まで医療機器の持ち駒を広げるのが定石です。人気業界のため、夏・冬インターンからの早期接点づくりと、逆求人PRサイトで医療機器メーカーからのスカウトを受けておくことが、本選考での通過率を大きく左右します。
タイプ別おすすめ早見表
| こんな人 | おすすめ |
|---|---|
| カテーテルなど治療の最前線で成長企業に乗りたい | テルモ |
| 世界シェア約7割の圧倒的事業に関わりたい | オリンパス |
| まとまった採用枠がある会社で職種別に挑みたい | テルモ |
| 英語×グローバル経営の変革期に挑みたい | オリンパス |
| 有報の平均年収の高さを重視したい(平均年齢の違いに注意) | オリンパス |
転職市場での評価——中途でも人気の医療機器2強
医療機器業界は新卒だけでなく中途採用市場でも人気が高い領域です。テルモ・オリンパスとも臨床開発・薬事・品質保証・生産技術などの専門職で経験者採用を継続的に行っており、MR(製薬営業)や臨床工学技士など医療系のバックグラウンドから転身するルートもあります。新卒で入れなかった場合も、医療業界で専門性を積んでから中途で挑戦する道が現実的に開けている点は覚えておいて損はありません。
どっちを選ぶべきか——編集部の目安
最後に選び方の目安をまとめます。①事業領域の広さ・キャリアの選択肢を重視するならテルモ。血管内治療から細胞治療まで、成長領域を複数持っています。②世界シェアトップ製品への携わりを重視するならオリンパス。内視鏡分野の世界王者というポジションは他では得られない経験です。③難易度・待遇はほぼ互角なので、製品領域への興味と社風の相性で決めるのが合理的です。両社とも医療機器業界の就職偏差値上位で、メーカー就職難易度ランキングの中でも人気企業に位置します。併願しつつ、インターンやOB・OG訪問で現場のリアルを確かめてください。
医療機器業界の全体像は医療機器業界の就職難易度2026、ヘルスケア分野の他の比較は武田薬品と第一三共どっち?も参考にしてください。
出典:テルモ 有価証券報告書(2026年3月期)/オリンパス 有価証券報告書(2026年3月期)/オリンパス True to Life(内視鏡製造一筋40年)/テルモ 新卒採用 採用要項/オリンパス 新卒採用 募集要項/職場情報総合サイト(しょくばらぼ)(https://shokuba.mhlw.go.jp)のデータ(2026年10月16日更新)を加工して作成/オリンパス ESGデータ集(社会)/厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025(令和7)年分結果確報」
訂正(2026年10月22日):この記事の以前の版では、当サイトの推計による「想定年収レンジ」(テルモ590〜1,080万円・オリンパス580〜1,060万円)と、概数の従業員規模(約30,000人・約32,000人)を載せていました。推計の方法と元データを示せないため削除し、有価証券報告書の平均年間給与(平均年齢・人数つき)と連結従業員数に置き換えました。
訂正(2026年10月22日・2回目):この記事の以前の版では、口コミサイトをもとにした「月平均残業(口コミ目安)」(テルモ約28時間・オリンパス約19時間)と、「平均勤続年数(目安)」(テルモ約16年・オリンパス約13.5年)、就活情報サイトなどをもとにした採用人数の目安(テルモ約160名前後・オリンパスの事務系は10名前後)を載せていました。元データを示せないため削除しました。残業時間はしょくばらぼで公表されている数字に、平均勤続年数は有価証券報告書の数字に、採用人数は各社の公式採用ページの数字に置き換えています。
訂正(2026年10月22日・3回目):この記事の以前の版では、初任給として「テルモ 修士307,300円・学士291,300円、オリンパス 修士261,000円・学士236,000円」を載せ、「新卒の初任給はテルモが高い」と書いていました。オリンパスの金額は同社の公式の募集要項の金額と合わず、出典も示せなかったため削除し、各社の公式ページに載っている金額(テルモは2026年4月の実績、オリンパスは2027年度の基本給)に置き換えて、比較の文も「ほぼ同水準」に改めました。事業・業績の表は2025年3月期の概数でしたが、テルモの売上収益を「約1兆395億円」としていたのは誤りで(有価証券報告書では約1兆362億円)、あわせて各社の2026年3月期の有価証券報告書の数字に更新しました。また、オリンパスの平均年収について「事業再編で提出会社の従業員構成が本社機能中心に変化した」と書いていた説明は根拠を示せなかったため、平均年齢と提出会社の人数の違いの説明に改め、テルモの「160以上の国と地域で事業展開」も有価証券報告書の表記(世界160か国以上に供給)に合わせました。

