結論: 27卒の就活は9月からでも立て直せます。就職みらい研究所(リクルート)の調査では、2026年6月1日時点の27卒大学生の進路確定率は57.3%でした。4割以上の学生は、6月の時点でまだ進路が決まっていません。9月にやるべきことは、新しい求人サイトを探し回ることではなく、「募集の見つけ方」と「持ち駒の作り方」を組み替えることです。
結論:9月からの後期就活は「探し方」と「持ち駒の帯」を入れ替える
春と同じやり方を9月に続けても、同じ結果になりやすいだけです。後期就活で結果を変えるには、次の3つを入れ替えます。
- 探し方を替える: 求人サイトの新着待ちをやめ、志望企業の採用ページを自分から週1回見に行くルーティンに変える
- 持ち駒の帯を替える: 応募先が就職偏差値のどの帯に偏っているかを確かめ、1段下の帯と、同じ帯の別業界へ広げる
- 話す順番を替える: 「春に決まらなかった理由」ではなく「軸を見直した結果、なぜこの会社なのか」を先に話せる状態にする
27卒の現在地——内定率77.2%、進路確定率57.3%(2026年6月1日時点)
まず、いま自分がどこに立っているかを数字で確かめます。リクルート就職みらい研究所の「2027年卒学生 就職内定率調査(2026年6月1日時点)」によると、27卒大学生(大学院生を除く)の就職内定率は77.2%、進路確定率は57.3%でした。
| 指標(2026年6月1日時点) | 27卒 大学生 |
|---|---|
| 就職内定率 | 77.2% |
| 進路確定率 | 57.3% |
| 内定率(文系) | 75.1% |
| 内定率(理系) | 81.1% |
| 内定率(関東) | 80.3% |
| 内定率(中部) | 82.6% |
| 内定率(近畿) | 78.7% |
| 内定率(その他地域) | 67.7% |
※出典: リクルート就職みらい研究所「2027年卒学生 就職内定率調査(2026年6月1日時点)」。調査対象は『リクナビ』会員のうち2027年卒業予定の学生で、回収数は大学生585人・大学院生123人。標本調査のため、実際の数値には幅があります(確認日: 2026-09-05)。
この2つの数字の差が、後期就活を考えるうえで一番大事なところです。内定を持っている人は8割近くいるのに、進路まで決めた人は6割に届いていません。内定を持ちながら就活を続けている人が相当数いるということで、企業から見れば、9月以降も辞退が出る前提で採用を考える必要があるという意味になります。
後期就活・秋採用の時期と、春との違い
後期就活は、一般に夏採用が一段落した9月ごろから年内・年明けまでの就職活動を指します。企業側の募集は「秋採用」「通年採用」「追加募集」など呼び方がまちまちで、統一された名前はありません。
| 項目 | 春の本選考 | 後期就活(9月以降) |
|---|---|---|
| 募集の見つかり方 | ナビサイトに一覧で並ぶ | 一覧化されにくく、企業ごとに探す必要がある |
| 募集枠 | 年間の採用計画ぶん | 若干名の枠が多い |
| 選考の速さ | 数か月かけて段階的 | 数週間で決まることがある |
| まわりの受験者 | ほぼ全就活生 | 活動継続組・留学帰国組・公務員試験や大学院進学から切り替えた人 |
| 聞かれること | 志望動機・学生時代の経験 | 上記に加えて「今も就活を続けている理由」 |
ここで大事なのは、「秋だから受かりやすい」とは限らないことです。枠が小さいぶん、1枠あたりの競争は春より厳しくなることもあります。有利になるのは倍率ではなく、春の失敗から学べる時間が半年ぶん増えているという点です。
9月以降の募集を見つける7つの手順
後期就活でいちばん時間を取られるのが「そもそも応募できる会社が見つからない」という段階です。手順にしておくと、探す時間を毎週1〜2時間まで圧縮できます。
- 春に受けた企業を全部書き出す: 会社名・選考のどこで終わったか・惹かれた点・合わなかった点を1行ずつ書きます。ここが後の全作業の材料になります。
- 大学のキャリアセンターに9月の1週目に行く: 大学あてに届く求人は求人サイトに出ないものが多く、後期は特にその比率が上がります。学内推薦の残り枠があるかも合わせて聞きます。
- 春に応募した企業のマイページを開き直す: 一度エントリーした企業のマイページに、追加の募集や別職種の案内が出ていることがあります。ログインして通知の設定を確認し、配信停止にしていたメールを戻します。
- 志望企業の採用ページを直接確認する: 求人サイトに掲載を出さず、自社の採用ページだけで告知する企業があります。次の章の手順で週1回チェックします。
- 逆求人・スカウト型に登録し直す: プロフィールを春のまま放置している人が多い場所です。春の選考で聞かれて答えに詰まった経験を書き足すだけで、届くオファーの中身が変わります。サービスの選び方は逆求人・スカウト型サービス比較にまとめています。
- 新卒エージェントに、公開されていない枠がないかを聞く: 求人サイトに出さず、エージェント経由だけで募集する枠を持つ企業があります。面談では「どの業界の、どの規模の会社が、いま何社動いているか」を具体的に聞くと、自分の探す範囲を決めやすくなります。使い方は就活エージェントの使い方と新卒就活エージェント比較で解説しています。
- 秋の合同説明会・学内説明会の日程を押さえる: 秋に出展する企業は採用を続けている企業に絞られるため、春より効率よく回れます。
7つ全部を同時に始めなくて構いません。1〜3を9月の第1週に、4〜7を第2週にというように、2週間で立ち上げるのが現実的です。
企業採用ページの「確認のしかた」——週1回15分のルーティン
採用ページの直接確認は効果が大きい一方、やり方を決めていないと続きません。次の5か所だけを見る、と決めてしまいます。
| 見る場所 | 確認すること |
|---|---|
| 新卒採用トップ | 「2027年卒」の表記が残っているか、「募集終了」に変わっていないか |
| お知らせ・ニュース欄 | 「追加募集」「秋選考」「エントリー受付再開」の告知 |
| 募集要項ページ | 応募締切の日付が更新されているか、職種が増えていないか |
| マイページのログイン画面 | 「エントリー受付中」の表示が戻っていないか |
| 採用担当のSNS・採用ブログ | ページ更新より先に告知されることがある |
志望企業を15社まで選び、ブラウザのブックマークフォルダにまとめて入れておきます。毎週決まった曜日に一括で開けば、15社でも15分ほどで一巡します。「今は募集していない」と分かることにも価値があるので、確認結果はスプレッドシートに日付つきで残しておきます。
持ち駒の作り直し方——就職偏差値の帯を1段ずつ広げる
後期就活で応募先が見つからない人の多くは、春と同じ企業リストのまま探しています。当サイトが収載している511社の就職偏差値データを使い、いまの持ち駒がどの帯に偏っているかを確かめてから広げると、リストの作り直しが早く終わります。
| 帯 | 収載社数 | 当サイト収載の企業例(就職偏差値) |
|---|---|---|
| Sランク(70以上) | 37社 | Preferred Networks(76)、Google Japan(72)、三菱商事(70)、東京エレクトロン(70) |
| Aランク(65〜69) | 112社 | ソニーグループ(67)、リクルート(66)、トヨタ自動車(66)、LINEヤフー(65) |
| Bランク(60〜64) | 344社 | NTTドコモ(64)、サイバーエージェント(63)、KDDI(63)、NTTデータ(62)、富士通(61)、NEC(60) |
| Cランク(55〜59) | 18社 | りそなHD(59)、日立システムズ(59)、NECソリューションイノベータ(59)、日本郵政(58) |
※就職偏差値は公開情報をもとにした入社難易度の目安であり、合否を保証するものではありません。ここに挙げた企業が9月以降に採用を続けているかどうかは各社の判断によるため、募集の有無は必ず各社の採用ページでご確認ください。社数は当サイト収載511社の内訳です。
広げ方は2方向です。縦に広げるのは、同じ業界のまま1段下の帯を見る方法。横に広げるのは、同じ帯のまま業界を変える方法です。たとえばBランクのIT大手だけを受けていたなら、縦にはCランクのシステム子会社、横には同じBランクのメーカーや金融という具合に増やします。就職偏差値の読み方そのものは就職偏差値とは?と511社の全件集計で詳しく扱っています。
9月〜翌3月の月別アクション
| 時期 | やること |
|---|---|
| 9月 | 春の振り返りを1枚にまとめる/キャリアセンター訪問/マイページ再確認/志望企業15社のブックマーク作成 |
| 10月 | 内定式の時期。辞退が確定して枠が動く月なので、採用ページの週1確認をいちばん丁寧にやる |
| 11〜12月 | 年内に決めたい企業の選考が進む。ESと面接の型を固定し、1社ごとの企業研究に時間を回す |
| 1〜2月 | 年明けの追加募集を確認。並行して、卒業後も就活を続ける場合の選択肢(既卒での応募先)を調べ始める |
| 3月 | 卒業。ここで終わりではなく、卒業後3年以内を新卒枠で受け付ける企業もあるため、選択肢は続く |
厚生労働省は青少年雇用機会確保指針で、卒業後3年以内の既卒者を新卒枠で応募受付するよう企業に求めています。3月で道が閉じるわけではないことは、9月の時点で知っておいてよい情報です。
後期就活の面接で必ず聞かれる3つの質問
- 「今も就活を続けている理由を教えてください」: 落ちた事実そのものは減点材料になりません。「◯◯という軸で受けてきたが、△△が自分に合わないと分かった。見直した結果この会社に行き着いた」という順で話せると、春から半年ぶんの成長として伝わります。
- 「他社の選考状況はどうですか」: 正直に答えます。数が少なくても、「この基準で絞っているので今は3社です」と基準を添えれば、絞り込みの結果として説明できます。
- 「内定を出したら来てくれますか」: 秋は辞退への警戒が強い時期です。その場しのぎの即答ではなく、入社後にやりたいことを具体的に語ることが、いちばん強い意思表示になります。
面接の基本的な備え方は面接でよく聞かれる質問、ESの型はESの書き方の基本にまとめてあります。軸を作り直すところからやり直したい場合は自己分析フレームワークが使えます。
後期就活でやってはいけない3つのこと
- エントリー数だけ増やす: 選考が速い時期に企業研究が薄いと、面接ですぐに分かります。持ち駒は10〜15社に絞り、1社ごとに「なぜこの会社か」を言える状態を保ちます。
- 動きを止める: 落ちるのが怖くて応募を止めると、10月の枠が動く時期をそのまま逃します。週に必ず1社は出す、と本数で決めてしまうほうが続きます。
- 納得していない企業に、焦りだけで決める: 早期離職につながりやすい決め方です。判断に迷ったら、内定を保留できる期限をその場で確認します。辞退の伝え方は内定辞退の伝え方を参照してください。
まとめ
- 27卒の2026年6月1日時点の内定率は77.2%、進路確定率は57.3%。4割以上はまだ進路が決まっていない(就職みらい研究所調べ)
- 後期就活は募集が一覧化されないため、キャリアセンター・マイページ再確認・採用ページ直接確認・逆求人・エージェントを並行して使う
- 採用ページの確認は「見る場所を5か所に決めて週1回15分」でルーティン化する
- 持ち駒は就職偏差値の帯で整理し、1段下(縦)と同じ帯の別業界(横)の2方向に広げる
- 面接では「今も続けている理由」を、軸の見直しとして前向きに話せる状態にしておく
ここまでの手順を踏まえて、今のあなたに合う次の一手を下にまとめました。9月から動き出すなら、まずは1つだけ選んで今週中に着手してみてください。
出典:リクルート就職みらい研究所「2027年卒学生 就職内定率調査(2026年6月1日時点)」/厚生労働省「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!(青少年雇用機会確保指針)」(いずれも確認日: 2026-09-05)。就職偏差値および企業データは当サイト収載の511社データベースによるもので、公開情報をもとにした目安です。

