Deno 2 は『Node 互換性を大幅改善』
Deno 2.0(2024年10月9日公開)は Node 互換性と npm 統合を強化し、Bun の対抗としても注目されています。本記事では、Deno の公式リリース(GitHub)と Deno Deploy の公式料金ページ(2026年10月21日確認)をもとに、深掘りした使い方を整理します。Bun-Deno 実践 もご参考に。
Deno 2 の主要な変化
(1) Node API 互換大幅改善。(2) npm パッケージ標準対応。(3) package.json 直接使用。(4) node_modules オプション。(5) jsr (JavaScript Registry)(公開情報をもとに)。
公式発表で見る Deno 2.0 の中身
Deno の公式ブログ「Announcing Deno 2」が挙げている主な変更を、仕事で使う場面ごとにまとめました。
| 場面 | Deno 2.0 で入ったこと |
|---|---|
| 既存の Node プロジェクト | package.json と node_modules をそのまま扱える。npm パッケージを直接 import できる |
| 依存関係の管理 | deno install・deno add・deno remove のコマンド。社内の npm レジストリも .npmrc で使える |
| モノレポ | Deno 独自のワークスペースと npm のワークスペースの両方に対応。deno publish が依存の順に公開する |
| テストと整形 | node:test で書いたテストを deno test で実行。deno fmt が HTML・CSS・YAML にも対応 |
| サーバー | deno serve で HTTP サーバーを複数の CPU コアで並列に動かせる |
| 長期サポート | Deno 2.1 から LTS の系統を用意し、重大な不具合の修正を6か月間さかのぼって提供する |
Node からの移行で一番大きいのは、package.json と node_modules をそのまま使える点です。以前の Deno は URL で import する独自の作法が前提だったので、既存のプロジェクトに入れるハードルが高いツールでした。2.0 からは、まず手元の Node プロジェクトで deno task や deno test を試し、問題がなければ範囲を広げる、という段階的な入れ方ができます。本番で長く動かすサービスなら、6か月の LTS の系統に乗せる運用も選べます。新しい機能はすぐには入りませんが、そのぶん更新のたびに動作を確かめる手間を減らせます。
セキュリティモデル
(1) 明示的な permission。(2) --allow-net/read/write 等。(3) 沙箱実行。(4) CLI ツール・サーバーで価値。(5) 監査容易。
jsr の特徴
(1) TypeScript First。(2) ESM ネイティブ。(3) npm 互換のhybrid。(4) multi-runtime:Node/Deno/Bun。(5) 無料・OSS。ESM CommonJS もご参考に。
本番運用
(1) Deno Deploy:マネージドサーバーレス。(2) Docker:deno run。(3) Kubernetes。(4) permissions を運用設計。(5) 監視:deno_telemetry。
Deno Deploy
(1) Edge ネットワーク。(2) Git 連携。(3) 無料枠 100万 req/月(公開情報をもとに)。(4) cold start 高速。(5) 環境変数管理。CDN/Edge 実践 もご参考に。
Deno Deploy の料金(公式・2026年10月21日確認)
| プラン | 月額 | 主な中身 |
|---|---|---|
| Free | $0 | 受信リクエスト月100万件、Egress 20GiB、アクティブなCPU時間10時間、アプリ10個、KV ストレージ1GiB、チームメンバー3人、ログの保存1日 |
| Pro | $20 | Free より大きい枠(詳細は料金ページ) |
| Builder | $200 | さらに大きい枠 |
| Enterprise | 個別見積もり | — |
Free でも月100万リクエストまで使えます。1日あたりに直すと約3.3万リクエストなので、アクセスの少ない個人の作品や社内ツールなら、まず Free で試せる規模です。注意したいのは、CPU を使った時間が月10時間までという枠と、ログが1日しか残らない点です。本番で障害を調べることを考えると、ログを長く残したいサービスは有料プランか外部のログ基盤との組み合わせが前提になります。
主要なフレームワーク
(1) Hono:Deno 完全対応。(2) Oak:Express 風。(3) Fresh:Deno 公式。(4) Aleph:Next.js 風。(5) NestJS:Deno 対応進行。Hono 実践 もご参考に。
リリースのペース(GitHub の公式リリース)
Deno は2.0の公開から2年ほどで、2.9系まで進んでいます。2026年10月21日時点の最新は v2.9.7(2026年9月17日)で、その前の v2.9.3〜2.9.6 は7月15日・7月23日・8月6日・8月27日に出ていました。小さな修正版が1〜3週間ごとに出るペースです。本番で使うなら、バージョンを固定したうえで、まとまった単位で上げていく運用が安心です。Docker で動かす場合も、イメージのタグを「latest」ではなく版の番号で指定しておくと、気づかないうちに挙動が変わる事故を防げます。
Node からの移行
(1) 互換性大幅向上。(2) npm パッケージ大半動く(公開情報をもとに)。(3) 段階的移行。(4) テスト不可欠。(5) permissions の見直し。Node.js 本番運用 もご参考に。
失敗しがちなパターン
(1) permissions 不足でエラー。(2) Node 固有 API 動かない。(3) jsr/npm 混在。(4) Deno Deploy の制約。(5) エコシステム小。対策は、(1)必要 permissions 明示、(2)Web 標準 API、(3)1 registry、(4)Run anywhere パターン、(5)成熟度確認、です。
この記事のデータの出典
- Deno の公式リリース(GitHub denoland/deno の Releases、2026年10月21日確認)
- Deno 公式ブログ「Announcing Deno 2」
- Deno Deploy 公式料金ページ(2026年10月21日確認)

