ポートフォリオを作り終えて「さて、どこに置こう」と考えたとき、名前がよく挙がるのが エックスサーバー です。運営はエックスサーバー株式会社で、公式サイトでは「WordPress運営に強い」レンタルサーバーPRとして紹介されています。ただ、料金表を開くと「月額990円〜」「実質495円〜」「10日間無料」と数字がたくさん並んでいて、結局いくらかかるのかが少し分かりにくいんですよね。
この記事では、公式サイトの料金ページ・キャンペーンページ・マニュアル・お知らせを読み比べて(情報確認日: 2026年9月26日)、料金の見方と特典の条件、それから「そもそもポートフォリオにレンタルサーバーは要るのか」まで一緒に整理していきます。口コミや体験談は載せていません。公式の記載と、そこから読み取れることを分けて書いていきますね。
エックスサーバーの基本情報(公開情報で分かる範囲)
- 運営会社:エックスサーバー株式会社(大阪本社は大阪市北区、東京オフィスは東京都港区。届出電気通信事業者 E-20-03085。資本金は1億円・資本準備金含む)
- プラン:スタンダード(ディスク500GB)/プレミアム(600GB)/ビジネス(700GB)の3つ。容量はいずれもNVMe
- 初期費用:0円。月額料金は契約期間ぶんを1ヶ月あたりに換算した金額で、支払いは契約期間ぶんの一括前払い
- 契約期間:新規は3・6・12・24・36ヶ月から選択(よくある質問ページより)
- 無料お試し:全プランに10日間の無料お試しつき。お試し期間中に料金を払うと本契約に移ります
- サポート窓口:新規契約の相談は電話(平日10:00〜18:00)、メールは24時間365日受付、チャットは平日10:00〜18:00
- 運営会社の案内している数字:「国内シェアNo.1」「導入企業26万社/運用サイト数250万件」。トップページ下部には「2025年6月、Dataprovider.com 調べ。国内でWordPressを利用して運用されているサイトのDNS NSを集計した結果によるもの」という注記があります
- 取得元:公式サイトのトップ・料金ページ・キャンペーンページ・独自ドメイン永久無料特典のマニュアル・会社概要・よくある質問・2025年10月31日のお知らせ(確認日: 2026年9月26日)
特徴①:契約期間が長いほど月額が下がる料金表と、10日間の無料お試し
料金ページの表をそのまま並べると、次のとおりです(税込・月額換算)。表には「2026/9/7 17:00 - 2026/10/5 17:00までのキャンペーン価格が適用されています」という注記がついています。
| 契約期間 | スタンダード | プレミアム | ビジネス |
|---|---|---|---|
| 3ヶ月 | 1,320円 | 2,640円 | 5,280円 |
| 6ヶ月 | 1,210円 | 2,420円 | 4,840円 |
| 12ヶ月 | 1,100円 | 2,200円 | 4,400円 |
| 24ヶ月 | 1,045円 | 2,090円 | 4,180円 |
| 36ヶ月 | 990円 | 1,980円 | 3,960円 |
見てみると、同じプランでも3ヶ月と36ヶ月では月額が300円以上違います。ただ、支払いは一括前払いなので、36ヶ月を選ぶとスタンダードでも最初に3万5千円ほどまとめて払うことになります。月額の安さと、最初に出ていくお金の大きさは逆向きに動くんですね。学生さんや就活中の方なら、ここは「月いくらか」より「最初にいくら払えるか」で考えたほうが現実的だと思います。
それと、ありがたいのが10日間の無料お試しです。トップページでは、申し込むとお試し期間が始まり、その間に料金を払うと本契約に移る流れが案内されています。管理画面の使い勝手や、WordPressを入れるまでの手間を実際に触って確かめてから決められるので、初めてサーバーを借りる方ほど使っておきたい期間です。
特徴②:独自ドメインの特典と、WordPressをすぐ始められる機能
公式サイトでは「独自ドメイン永久無料特典」として、サーバーを契約しているあいだ対象のドメインが無料になる特典が案内されています。条件はプランで違うので、ここは丁寧に見ておきたいところです。
- スタンダード:新規契約で12ヶ月以上なら1つ、24ヶ月以上なら2つが無料。加えて「自動更新設定」を有効にすることが条件です。12ヶ月未満の契約は対象外
- プレミアム・ビジネス:契約期間や自動更新の設定にかかわらず、本契約をしていれば2つ無料
- 選べるドメイン:スタンダードは .com / .net / .org / .info / .biz / .xyz / .link / .click / .blog / .online / .site のいずれか。プレミアムは .jp も、ビジネスは .co.jp なども選べます。2つ目は .blog / .site / .online から選ぶ決まりです
ポートフォリオ用途だと、この特典はけっこう効いてきます。独自ドメインは毎年の更新料がかかるものなので、サーバー代に含まれていると管理するものが1つ減ります。ただ、スタンダードで特典を使うなら「12ヶ月以上」と「自動更新」がセットになります。短く試したい方には合わない条件なので、契約期間を決める前に確認しておいてください。
WordPress関連では、トップページで「WordPressクイックスタート」が案内されていて、すぐにサイト制作を始められる仕組みとして紹介されています。ほかにも、問題が起きたときに復旧やリセットができる「WordPressリカバリー」、Web・メール・データベースを過去14日分保持する自動バックアップ、無料の独自SSLが料金ページに載っています。プレミアム以上だと、通常9,900円/年のWordPressテーマ「Xwrite」が0円になるとも書かれています。ブログ形式で制作過程を発信したい方には、このあたりが手間を減らしてくれるはずです。
注意点①:「実質495円」はキャッシュバック込みで、受け取りは半年後から
いちばん誤解しやすいのがここです。いま目立つように書かれている「実質495円〜」は、2026年9月7日〜10月5日の「半額キャッシュバックキャンペーン」を使った場合の金額です。キャンペーンページの条件を読むと、次のように書かれています。
- 対象は、キャンペーン期間中に新規で申し込んだサーバーアカウント(期間前の申し込みは、期間中に入金しても対象外)
- 12ヶ月以上の契約で、利用料金の半額をキャッシュバック。たとえばスタンダード36ヶ月なら17,820円
- キャッシュバックの申請は、サーバーの申し込みから満6ヶ月以上使ったあとにできる。申請時点で契約が終わっている場合は対象外
- 本キャンペーンは予告なく終了する場合がある
つまり、最初に払うのはキャッシュバック前の金額で、半額ぶんが戻ってくるのは早くても半年後です。しかも自分で申請する必要があります。キャンペーンは期間限定なので、この記事を読んでいるタイミングで同じ条件とは限りません。申し込む日に、キャンペーンページで期間と条件を見直してくださいね。
それと、更新のときの料金も見ておきたいところです。キャンペーンページには「初回の利用料金が実質半額」とあり、キャッシュバックは新規申し込みが対象です。2025年10月31日のお知らせでは、自動更新・手動更新・新規契約で違っていた月額料金を統一し、「12ヶ月」「24ヶ月」「36ヶ月」の月額は変わらないと案内されています。料金ページには更新時の料金を試算する欄もありますが、金額は画面上で計算される作りで、この記事では読み取れませんでした。2回目以降は「キャッシュバックなしの金額」で考え、更新前に料金ページの試算で確かめるのが安心です。
もう1つ、特典で取ったドメインを他社へ移すときは、マニュアルに「特典の解除手数料としてドメインの1年分の『更新料金』」がかかると書かれています。あとでサーバーを乗り換える可能性があるなら、頭の片隅に置いておいてください。
注意点②:ポートフォリオを見せるだけなら、無料の静的ホスティングで足りることも多い
ここは正直にお伝えしたいところです。HTML・CSS・JavaScriptだけのポートフォリオや、Next.jsなどで書き出したサイトを見せるだけなら、無料の静的ホスティングでも公開できます。たとえばVercelの料金ページでは、Hobbyプランが月0ドルで、FAQに「personal, non-commercial use(個人の非商用利用)」向けと書かれています。GitHub Pagesの公式ドキュメントでは、公開サイトは1GBまで、帯域は月100GBの目安(ソフトリミット)とされ、オンラインビジネスを動かすための無料ホスティングとしての利用は想定・許可されていないと書かれています。
だから判断の軸はシンプルで、「サーバー側で動くものが要るかどうか」です。WordPressで制作ブログを書きたい、PHPで作った作品をそのまま動かしたい、独自ドメインのメールアドレスを使いたい。こういう場合はレンタルサーバーが向いています。逆に、見せたいのが静的な作品集だけなら、まず無料で公開して、必要になってから借りても遅くありません。
公開の方法を2通りで比べた手順はポートフォリオを独自ドメインで公開する方法に、サイトそのものの作り方はエンジニアのポートフォリオサイト制作ガイドにまとめています。GitHubで見せる方法から始めたい方はGitHubポートフォリオの作り方も参考になると思います。
向いている人・向いていない人
向いている人:WordPressで制作ブログや作品紹介ページを運営したい方/PHPなどサーバー側で動く作品をそのまま公開したい方/独自ドメインもサーバー契約とまとめて管理したい方/12ヶ月以上使うつもりで、最初にまとめて払える方。
向いていない人:静的な作品集を見せるだけの方/まず数ヶ月だけ試したい方(3ヶ月契約は月額が高めで、スタンダードの特典も対象外です)/一括前払いが難しい方。この場合は無料の静的ホスティングから始めるのがおすすめで、手順はVercelデプロイ完全ガイドにまとめています。
無料お試し中・申し込み前に確認したい質問リスト
お試しの10日間は、触ってみるだけでなく「聞く期間」としても使えます。気になることは新規契約の相談窓口やチャットで確かめてしまいましょう。
- いま申し込んだ場合、キャンペーンの対象になるか(期間と、自分の契約期間が条件を満たすか)
- キャッシュバックの申請はいつから、どの画面でできるか。受け取り方法(キャンペーンページでは銀行振込かコンビニと案内)の手順
- 次の更新のときに、同じプラン・同じ契約期間でいくらになるか(キャッシュバックなしの金額)
- スタンダードでドメイン特典を使う場合、自動更新を途中で止めると特典はどうなるか
- 特典のドメインを他社へ移すときの解除手数料は、選んだドメインだといくらか
- お試し期間中に作ったWordPressのサイトは、本契約に移ったあともそのまま使えるか
この中で見落としやすいのは3つ目です。最初の金額だけで決めると、2回目の請求で「あれ?」となりやすいんです。更新のときの金額まで聞いておくと、3年間の総額がきちんと見えてきます。
申し込む前のチェックリスト
- 自分のポートフォリオにサーバー側の処理が要るかを確かめる(要らなければ無料ホスティングとの使い分けを先に読む)
- 料金表とキャンペーンページで、申し込む日の期間・条件・キャッシュバック額を確認する
- 一括前払いの総額と、キャッシュバックが戻る時期(最短で半年後)をメモしておく
- ドメイン特典の条件(スタンダードは12ヶ月以上+自動更新)と、更新時の金額を確認する
- 公開したあと、応募書類でどう見せるかも決めておく(エンジニア転職のポートフォリオが参考になります)
まとめ:判断の目安
公開情報で分かるのは、3プランとも初期費用0円で10日間試せること、契約期間が長いほど月額が下がること、独自ドメインが契約中は無料になる特典があることです。その一方で、「実質495円〜」はキャッシュバック込みの数字で、戻ってくるのは早くても半年後、更新のときはキャッシュバックがありません。ここを知っているかどうかで、印象がかなり変わるサービスだと思います。
なので順番はこう考えるのがおすすめです。まず、自分のポートフォリオにサーバーが本当に要るかを決める。そのうえで、要るなら10日間のお試しで管理画面とWordPressを触り、更新時の金額まで確かめてから契約期間を選ぶ。静的な作品集だけなら無料で公開して、ブログやメールが必要になった段階で借りれば十分間に合います。
掲載内容は公開情報を整理したものです。サービス内容・対象条件は変わることがあるので、最新の条件は必ず公式サイトでご確認ください。

