納品は終わったのに、報酬が入るのは来月の末。その間にPCの買い替えや税金の支払いが重なってしまう。フリーランスで働いていると、こういう「入金待ちの谷」にどこかで出会うことが多いんですよね。そんなときの選択肢として名前が出てくるのが、フリーランス・個人事業主向けの請求書買取サービス ラボルPR(labol) です。
この記事は、公式サイト・よくある質問・利用規約・運営会社のページで確認できた内容だけを整理したものです(情報確認日: 2026年9月26日)。口コミや体験談は載せていません。手数料と入金までの時間、買取の金額、必要な書類、それから2者間ファクタリングという仕組みそのものの注意点まで、一緒に順番に見ていきましょう。
ラボルの基本情報(公開情報で分かる範囲)
- 運営会社:株式会社ラボル(東京都渋谷区道玄坂1-20-8 寿パークビル7F/代表取締役CEO 建部 大/設立2021年12月1日)。公式サイトには「株式会社セレス(東証プライム上場)の子会社」と書かれています。加盟団体は一般社団法人オンライン型ファクタリング協会、一般社団法人日本クレジット協会です
- サービスの形:フリーランス・個人事業主向けの請求書の買取サービス(2者間ファクタリング)。取引先に出した請求書をラボルが買い取り、入金日より前に現金を受け取れます
- 手数料:「手数料は一律買取額の10%のみ」。よくある質問では、10万円の請求書なら手数料を引いた9万円が振り込まれる、という例が示されています
- 金額:1万円から。請求書の一部だけを買取申請することもできます。上限額は公開情報では確認できませんでした
- 申し込み:面談なし・Web完結。無料会員登録(本人確認書類の提出)→ 請求書とエビデンスを出して金額を入力 → 審査 → 入金、という流れです
- 対象になる請求書:法人が取引先の請求書のみ。個人間の取引の請求書は「現時点では」対象外とされています
- 取得元ページ:labol.co.jp のトップ・よくある質問・利用規約・「安心してご利用いただくための取り組み」、運営会社ページ(2026年9月26日に確認)
特徴①:手数料が「一律10%」で、ほかの費用がかからないと明記
ファクタリングは、手数料が審査の結果で決まるサービスも多い分野です。その中でラボルは「一律買取額の10%」と金額の決まり方を先に出していて、「振込手数料などの他の費用も一切かかりません」とも書いています。消費者志向の自主宣言としている「安心してご利用いただくための取り組み」のページにも、「お示しする手数料以外には費用はかかりません」とあります。
申し込む前に「いくら受け取れるか」が自分で計算できるのは、資金繰りの計画を立てるうえで助かるところです。ただ細かい点がひとつあって、よくある質問には「ラボルへのお支払い時には別途振込手数料をご負担いただきます」とも書かれています。取引先から入ったお金をラボルへ送るときの振込手数料は、自分持ちになるということですね。
特徴②:入金は「最短30分」、審査後の振込は24時間365日
トップページとよくある質問では、申請から入金までは「最短30分」とされています。審査が終わったあとの振込は、銀行の営業時間に関係なく24時間365日。土日祝日も審査と入金を行っていると書かれています。
ここは注記まで読んでおきたいところです。「審査の実施は24時間365日行っているものではございません」「平日の営業時間よりも対応が遅くなる場合がございます」「翌営業日までお時間をいただく場合もございます」とあり、利用規約には審査に「数日要する場合があります」とも書かれています。それと、運営会社のページでは「最短60分で資金調達を実現」という表現になっていて、ページによって書き方が違いました。よくある質問には、審査が終わってすぐ振り込んでも、使っている金融機関によっては着金が遅れる場合がある、という注記もあります。「今日の夕方には必ず必要」という使い方は避けて、支払い期限の数日前には申請しておくほうが安心だと思います。
特徴③:信用情報を照会しない独自の審査で、取引先への連絡は原則なし
公式サイトには「信用情報に照会しない独自の審査」と書かれていて、よくある質問でも、信用情報機関に照会しないので借入れやローンの審査には影響しないと案内されています。独立直後でも、新規の取引先でも利用できるとのことです。
取引先への連絡についても「原則、ラボルから取引先に連絡することはございません」とあります。取引先に知られたくない方にとっては大事なポイントですよね。ただ、この回答には続きがあって「ラボルへのお支払いが遅れている場合は取引先に連絡させていただくことがございます」とされています。原則なしでも、支払いが遅れたら連絡がいく、とセットで覚えておきましょう。
運営側の姿勢として、「安心してご利用いただくための取り組み」のページには、給与債権の買取は行わないこと、威迫的な回収行為は一切行わないこと、ラボルへの支払いのために借入れを求めることはないこと、お金のやりとりは銀行振込で行い手渡しはしないこと、が並んでいます。運営会社は情報セキュリティの国際規格「ISO/IEC 27001:2022」の認証を取得しているとも案内しています。請求書や取引先とのやりとりを預けるサービスなので、こうした宣言が文字で公開されているかは、どのファクタリング会社を比べるときにも見ておきたいところです。
注意点①:2者間ファクタリングは「入金されたお金を自分でラボルへ送る」仕組み
2者間ファクタリングは、ラボルと利用者の2者だけで契約する方式です。取引先は請求書が売られたことを知らないまま、いつもどおり自分の口座に振り込みます。利用規約を読むと、利用者はラボルから回収を任される形になっていて、取引先から入ったお金を、ラボルが指定する期日までにラボルの口座へ振り込むことになっています。
ここがいちばん大事なところです。入金されたお金は、もう自分のお金ではありません。別の支払いに使ってしまうと、ラボルへの支払いが遅れます。利用規約では、支払いが期限に遅れたときの遅延損害金は年率14.6%と定められています。使うなら、取引先から入金された日にそのままラボルへ送る、と先に決めておきたいところです。
注意点②:「取引先が払えない」と「内容が事実と違う」は扱いが別
よくある質問には、取引先が倒産した場合でも「請求書買取金額の返還を求めることはありません」とあります。「安心してご利用いただくための取り組み」のページにも「売掛先の支払不能リスクは、当社が負います」と書かれています。
その一方で、利用規約には、利用者が約束した内容(請求書の中身が事実であることなど)が正しくなかった場合、ラボルが求めれば額面の金額で買い戻す、という条文があります。取引先がまだ検収していない請求書や、金額でもめている請求書を出すのは避けましょう。エビデンスとして「取引先担当者が請求内容を了承していることが分かるメッセージ」を求めているのも、この確認のためだと思います。
じつは金融庁も、ファクタリングの注意喚起の中で、利用者に買い戻す義務があるか、取引先から回収できないときに利用者が支払う義務を負うか、という点を見るよう呼びかけています。ラボルに限らず、申し込む前に利用規約でこの2点を確認しておくのは大事な習慣です。それと、法人成りしている方は要注意です。利用規約では、申込者が法人の場合、代表者が法人の債務を連帯して保証する保証書を出すことが買取承諾の条件とされています。
注意点③:手数料10%は入金を早める日数に関係なく同じ
手数料は一律なので、入金を1か月早めても1週間早めても10%は変わりません。早める日数が短いほど、割高な資金調達になるということです。毎月のように使うと、年間で見た手取りがかなり減ってしまいます。
ファクタリングは、あくまで「入金待ちの谷」を一時的に埋めるための手段です。毎月足りなくなるなら、原因は入金のタイミングではなく、単価や固定費のほうにあるかもしれません。資金繰りの考え方はフリーランス2年目の壁もあわせて読んでみてください。
向いている人・向いていない人
向いている人:法人の取引先に出した請求書があり、入金日までのあいだに一時的な支払いが重なった方/取引先に知られずに資金を用意したい方/融資の審査を待てない、または通りにくい状況の方。
向いていない人:取引先が個人だけの方/毎月の生活費が恒常的に足りない方/取引先から入ったお金をすぐラボルへ送る自信がない方。入金が安定した案件を増やしたい方は、ITフリーランス案件比較で支払い条件まで含めて探してみるのがおすすめです。
申請前に確認したい質問リスト
ラボルは面談がなく、サイト右下のチャットか運営事務局のメールで問い合わせる形です。申請の前に、次のことを確かめておくと安心です。
- 買取の上限額はいくらか(公開情報では確認できませんでした)
- 自分の請求書の支払期日の場合、ラボルへいつまでに振り込めばよいか
- エビデンスとして何を出すと審査が進みやすいか(メール・Slack・Chatworkのやりとり、発注書、過去の入金履歴など)
- 取引先からの入金が遅れそうなとき、どの時点で誰に連絡すればよいか
- 週末や夜に申請した場合、審査はいつ始まるか
- 取引先との契約に債権の譲渡を制限する条項がある場合、申請してよいか
申し込む前のチェックリスト
- 取引先が法人で、請求内容に先方の了承が取れていることを確認する
- 取引先の支払期日と、ラボルへ振り込む日をカレンダーに入れておく
- 手数料10%を引いた金額で、足りない支払いが本当に埋まるか計算する
- 手数料が経費になるかなど、帳簿の付け方を確認する(フリーランス・副業の確定申告ガイド、インボイス制度の個人事業主ガイド)
- 次の契約では支払条件そのものを見直せないか考える(フリーランスエージェント比較)
まとめ:判断の目安
公開情報から分かるのは、手数料が一律10%・1万円から・Web完結で、法人あての請求書を入金日より前に現金化できるサービスだということです。取引先の倒産リスクはラボル側が負うと明記されている一方、入金されたお金を期日までに自分でラボルへ送る責任は利用者にあります。上限額は公開情報では確認できませんでした。
なので順番としては、まず「入金日までにいくら足りないか」と「ラボルへ振り込む日」を自分で書き出す、そのうえで手数料を引いた金額で間に合うなら申請を考えるのがおすすめです。毎月使う前提になりそうなら、ファクタリングより先に、単価や支払条件の見直しを検討してみてください。サービスの詳細は公式サイトで確認できます。
掲載内容は公開情報を整理したものです。サービス内容・対象条件は変わることがあるので、最新の条件は必ず公式サイトでご確認ください。

