「常勤を続けるか、派遣にするか、単発で様子を見るか」。看護師の働き方は選択肢が多いぶん、決めきれずに時間だけ過ぎてしまうこと、ありますよね。しかもサービスごとに得意な働き方が違うので、登録先を先に決めると遠回りになることもあります。
この記事では、看護師向けの スーパーナースPR、MCナースネットPR、そしてMCナースネットの中で扱われている ツアーナース の求人を、公式サイトの公開情報だけで比べます(情報確認日: 2026年9月26日)。口コミや体験談は載せていません。転職サイト全体の選び方は看護師の転職サイトの選び方にまとめているので、ここでは「働き方で分けると、どこを見ればいいか」に絞ります。
選び方の軸①:まず「常勤・派遣・単発」のどれで働くかを決める
サービス選びより先に決めたいのが、働き方です。常勤は収入と社会保険が安定しやすい反面、職場を変えるハードルが高め。派遣は期間を区切って働けて、職場の雰囲気を確かめてから次を決められます。単発は今の仕事を続けたまま、空いた日だけ働けます。
ここが決まると、見るべきサービスが自然にしぼれます。常勤なら紹介の求人が多いところ、派遣なら派遣の種類が多いところ、単発ならマイページで予約できる仕組みがあるところ、という具合です。働き方ごとの収入や向き不向きは看護師の働き方比較(常勤・派遣・パート)で整理しています。
選び方の軸②:看護師の派遣は「働ける場所」に決まりがある
じつは看護師の派遣には、法律で決まった線引きがあります。厚生労働省(福岡労働局)の案内では、病院・診療所・介護老人保健施設・医療を受ける人の居宅などで行う看護師の業務は、原則として派遣ができない業務です。例外は、紹介予定派遣の場合と、産前産後休業・育児休業・介護休業をとった人の代わりの場合、そしてへき地の場合です。へき地の病院等への看護師の派遣は、2021年4月から認められました(厚生労働省の2021年3月の通知)。
一方で、病院等以外の社会福祉施設などでの看護業務は、もともと派遣が認められています。さらに、30日以内の「日雇派遣」は原則禁止ですが、2021年4月から社会福祉施設などで看護師が行う看護業務は例外に加わりました。ただしこの例外は看護師の業務が対象で、准看護師の業務は対象外と通知に書かれています。それとは別に、60歳以上の人、雇用保険の適用を受けない学生、副業の人(本業の収入が500万円以上)、主な生計者でない人(世帯収入が500万円以上)も、日雇派遣の例外になると厚生労働省のページに書かれています。
読者にとってのポイントはシンプルです。「病院で派遣として働きたい」なら紹介予定派遣か産育休の代わりの派遣が中心になり、「単発で働きたい」なら施設・健診・イベントなどが中心になりやすい、ということ。求人の並び方がサービスごとに違うのも、この決まりを知っていると納得しやすいと思います。
選び方の軸③:面談の受け方と、拠点の近さ
スーパーナースは登録がオンラインで完結すると案内されていて、仮登録は5〜10分、本登録は看護師免許証と本人確認を経て1〜2営業日かかる場合があるそうです。MCナースネットはサイトで会員登録したあと、担当者からの連絡を受けて面談登録に参加する流れで、面談登録は通常1時間〜1時間半と書かれています。来社の時間は指定でき、電話での登録もできます。
紹介の受け取り方も少し違います。MCナースネットは、仕事の紹介を電話・PCメール・携帯メール・FAX・郵送などから希望の方法で受けられ、電話は時間の指定もできると答えています。紹介された仕事を断ることもでき、その理由を次の紹介の参考にすると書かれていました。スーパーナースは、会員登録や求人への応募のあとに専任コーディネーターから電話かメールで連絡が来る流れです。夜勤明けに電話が取りにくい人は、連絡の手段と時間帯を最初に伝えておくと、やりとりがぐっと楽になります。
対面で相談したい人は、近くに拠点があるかも見ておきたいところです。どちらも全国に支店を持っていますが、場所は違います。スーパーナースは札幌から福岡まで支店を案内していて、東京・さいたま・千葉などで個別相談会も開いています。MCナースネットは恵比寿本社・新宿本店をはじめ、札幌・仙台・名古屋・京都・大阪などに拠点があります。住んでいる地域の支店名を、先に会社概要で確認しておくと安心です。
選び方の軸④:サイトに出ている求人は「一部」だと考える
スーパーナースは公開求人数を26,591件(9月25日更新)と表示しつつ、サイトの求人は全体の一部で、人気・急募・好条件の求人は会員に優先して紹介していると案内しています。単発派遣やスキマバイトの多くも非公開求人だそうです。MCナースネットも、一般には公表していない非公開求人を多く持っていると、よくある質問で説明しています。
つまり、サイトの検索結果だけで「この地域は求人が少ない」と判断するのは、ちょっともったいないかもしれません。気になるサービスがあれば登録して、自分の条件で何件くらい紹介されるのかを見てから比べるほうが、実態に近い比べ方になります。
比較表:3つのサービスを公開情報で並べる
| サービス | 運営会社 | 対象 | 料金 | 形式 | 公式で確認できた特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| スーパーナース | 株式会社スーパーナース(1993年5月設立) | 正看護師・准看護師・保健師・助産師 | 完全無料と案内 | 正職員(常勤)・パート/バイト・派遣・紹介予定派遣・産育休代替派遣、単発派遣・スポットバイト | 公開求人26,591件(9月25日更新)。単発はマイページから予約。登録に年齢制限なし |
| MCナースネット | 株式会社メディカル・コンシェルジュ(2000年9月設立) | 看護師・保健師・助産師 | 登録無料・会費なしと案内 | 常勤・派遣・非常勤/パート・単発(スポット)・紹介予定派遣など | 病院のほか健診・治験・コールセンター・保育園・旅行添乗・イベント救護まで扱う。登録に年齢制限なし |
| ツアーナース(MCナースネット内の求人) | 株式会社メディカル・コンシェルジュ | 確認時の掲載求人は「正看護師」または「正・准看護師」 | 登録無料(MCナースネットとして) | 旅行・宿泊行事への同行。雇用形態は公開情報では確認できず | 自然教室・移動教室・修学旅行・スポーツ合宿などを期間つきで掲載。報酬は公開情報では確認できず |
※各社の公式サイト・会社概要・求人特集ページを2026年9月26日に確認した内容です。件数や掲載求人は日々変わります。
サービスごとのまとめ
スーパーナースは、雇用形態の選択肢がいちばん細かく分かれているサービスです。派遣だけでも、通常の派遣・紹介予定派遣・産育休代替派遣が分けて検索でき、ほかに単発派遣・スポットバイト、期限つきで地方の医療現場へ行く「バックアップナース」、プライベート看護サービスまで案内されています。運営会社の案内では「年間20万件以上のマッチング実績」「年間稼働リピート率約80%」とされています。利用の流れでは、専任コーディネーターが希望を聞き取り、面接の日程や施設見学の調整、有給・シフト・給与のような直接は言いにくい条件の交渉まで引き受けると書かれています。詳しくはスーパーナースの解説記事で整理しています。公式はこちらです。
MCナースネットは、仕事の種類の幅が特徴です。病院・クリニック・介護施設のほか、産業保健、治験、コールセンター、健診、デイサービス、旅行添乗、イベントの救護待機まで紹介できると案内されています。運営会社は2000年に慈恵医大卒の医師が創業した会社で、厚生労働省の委託事業による「医療・介護・保育分野の適正な有料職業紹介事業者」の認定を3分野で受けていると書かれています。地元を離れて期間限定で働く「MC-応援ナース」の案内もあり、3か月や半年の更新制派遣の仕事も多いそうです。詳しくはMCナースネットの解説記事をどうぞ。公式はこちらです。
ツアーナースは、ここで比べる中では少し性格が違います。MCナースネットのサイトの中に「ツアーナース特集」があり、求人番号「TN-」で始まる旅行・宿泊行事の同行の仕事が、期間・行き先・必要な資格つきで並んでいます。確認した日の掲載分は、小学校の自然教室や移動教室、修学旅行、スポーツ合宿などで、募集地区は東京・大阪・兵庫・愛知・山形・福井でした。雇用形態や報酬はこの一覧からは読み取れなかったので、面談で聞くのが確実です。詳しくはツアーナースの解説記事で整理しています。
向いている人の分岐
病院で常勤として長く働きたい人:両社とも紹介に対応しています。紹介予定派遣で職場を確かめてから決めたいなら、雇用形態で細かく検索できるスーパーナースから見てみるのがおすすめです。
産休・育休の代わりなど、期間を決めて病院で働きたい人:スーパーナースは「産育休代替派遣」を雇用形態として分けて表示しています。期間が決まっているぶん、次の予定を立てやすい働き方です。
今の仕事を続けながら単発で働きたい人:スーパーナースの単発派遣・スポットバイト、MCナースネットの単発・スポットのどちらも候補です。日雇派遣には上で見た決まりがあるので、自分が例外に当たるかどうかを登録時に確認しておくと、話がすれ違いません。
病棟以外の仕事を試してみたい人:健診・治験・コールセンター・保育園・イベント救護まで並ぶMCナースネットが合いそうです。
旅行や行事の同行に興味がある人:MCナースネットのツアーナース特集を見てみてください。平日をまたぐ数日間の案件が多いので、休みの取り方とセットで考えるのがコツです。
訪問看護も含めて考えたい人は、訪問看護の働き方もあわせて読んでみてください。
申し込む前のチェックリスト
- 常勤・派遣・単発のうち、今いちばん近い働き方を1つ決める
- 派遣や単発を考えるなら、病院で働きたいのか、施設や健診でもいいのかを決めておく(病院の派遣は紹介予定派遣・産育休の代わりなどに限られるため)
- 単発を考える人は、日雇派遣の例外(60歳以上・学生・副業・主な生計者でない人)に当たるかを確認する
- 住んでいる地域に対面相談できる支店があるかを、各社の会社概要で見ておく
- 新卒1年目で転職を考えている人は、1年目での転職・復職の考え方も先に読んでおく
まとめ:判断の目安
3つを並べてみると、じつはけっこう役割が違います。雇用形態をこまかく選びたいならスーパーナース、仕事の種類の幅を見たいならMCナースネット、旅行や行事の同行という働き方そのものに興味があるならMCナースネットのツアーナース特集、という分け方になります。
順番としては、まず「常勤・派遣・単発」のどれで働くかと、病院にこだわるかを決め、そのうえで合うサービスに登録して非公開求人を見せてもらうのがおすすめです。MCナースネットはよくある質問で、ほかの派遣会社・紹介会社と並行して登録できると答えています。迷ったら2社に登録して、提案の中身を比べてみてもいいと思います。
掲載内容は公開情報を整理したものです。サービス内容・対象条件は変わることがあるので、最新の条件は必ず公式サイトでご確認ください。

