『サーバーレスDB』が現代の選択肢
Neon・Supabase・PlanetScale はサーバーレス DB の代表格で、開発スピード重視のチームに人気です。本記事では、3社の公式の料金ページとドキュメント(2026年10月21日確認)をもとに、選び方を整理します。PostgreSQL 実践 もご参考に。
3サービスの特徴
(1) Neon:Postgres 専用・branching・サーバーレス。(2) Supabase:Postgres + Auth/Storage/Realtime。(3) PlanetScale:MySQL/Vitess・大規模スケール(いまは Postgres も提供)。(4) 選び方:機能・規模・料金で判断。(5) 共通点:マネージド・開発体験良。
Neon の特徴
(1) Branching:環境別の DB 簡単作成。(2) auto-scaling。(3) scale to zero:未使用時無料。(4) HTTP driver:Edge 対応。(5) Postgres 16+ サポート(公開情報をもとに)。
Supabase の特徴
(1) 機能が一通りそろう:Auth/Storage/Realtime/Edge Functions。(2) RLS:データ保護自動。(3) Postgres + 拡張。(4) OSS バックエンド。(5) 料金体系:Free〜Enterprise。Supabase 実践 もご参考に。
PlanetScale の特徴
(1) Vitess ベース:YouTube 開発。(2) 無停止スキーマ変更。(3) 大規模スケールに強い。(4) MySQL 互換。(5) Foreign Key 制約は限定的(公開情報をもとに)。
料金比較(公式の料金ページ・2026年10月21日確認)
| 項目 | Neon | Supabase | PlanetScale |
|---|---|---|---|
| 無料プラン | Free:1プロジェクトあたりストレージ1GB(アカウント全体で20GB)、コンピュート100CU時間、100プロジェクトまで | Free:DB 500MB/プロジェクト、ファイル1GB、月間アクティブユーザー5万、Egress 5GB、2プロジェクトまで | 料金ページに無料プランの記載なし |
| 有料の入口 | Launch:月額の最低料金なしの従量制(コンピュート$0.106/CU時間、ストレージ$0.35/GB月) | Pro:月$25から(ディスク8GB/プロジェクト、MAU10万、Egress250GB、ファイル100GB、コンピュート$10分のクレジット込み) | Postgres の PS-5(シングルノード)が月$5、3ノードの HA 構成は月$15から。Vitess(MySQL)は PS-10 の月$39から |
| 止まる・休む条件 | Free は5分使わないと自動で休止(scale to zero) | Free は1週間使わないとプロジェクトが一時停止 | — |
以前よく見かけた「PlanetScale の無料プラン(Hobby)」は、いまの料金ページには載っていません。かわりに、Postgres を月$5から使えるプランが一番安い入口になっています。Neon も無料枠の形が変わっていて、ストレージはプロジェクトごとに1GBです。料金は頻繁に変わるので、記事や比較サイトの数字ではなく、使い始める直前に公式の料金ページを確かめるのが確実です。
無料枠の「止まり方」の違いに注意
3つのサービスは、無料で使っているときの止まり方が違います。Neon の Free は、5分間アクセスがないとコンピュートが休止し、次のアクセスで起き上がります(料金ページでは、Free ではこの設定を切れないと書かれています)。Supabase の Free は、1週間使われないとプロジェクトそのものが一時停止します。個人開発の試作なら気にならない差ですが、ポートフォリオとして面接官に見せるアプリだと、久しぶりに開いたときに動かない、ということが起こりえます。見せる予定があるなら、直前に一度アクセスしておくか、有料プランを短期間だけ使うのが安心です。
2025年以降の大きな変化
Neon は、2025年5月に Databricks が買収の合意を発表しました(Databricks のプレスリリース)。PlanetScale は Vitess(MySQL 互換)に加えて Postgres を提供するようになり、記事の冒頭の「Postgres なら Neon か Supabase、MySQL なら PlanetScale」という分け方は、いまはそのまま当てはまりません。外部キー制約についても、PlanetScale のドキュメントでは、シャーディングしていないデータベースであれば設定で有効にできる(初期設定は無効)と説明されています。選ぶときは「Postgres か MySQL か」より、ブランチ機能・認証などの周辺機能・料金の形のどれを重視するかで考えるほうが、いまの3社の違いに合っています。
Edge 環境対応
(1) Neon HTTP driver:Cloudflare Workers 等。(2) Supabase JS client:Edge 対応。(3) PlanetScale:Serverless driver。(4) connection pooling:必須。(5) レイテンシ:地域選択重要。CDN/Edge 実践 もご参考に。
採用判断
(1) シンプル Postgres:Neon。(2) 機能が一通りそろうバックエンド:Supabase。(3) MySQL 大規模:PlanetScale。(4) BaaS 不要:Neon。(5) 多機能必須:Supabase。
セルフホスト比較
(1) 運用負荷:マネージド圧倒。(2) 料金:規模で逆転点あり。(3) カスタマイズ:セルフホスト有利。(4) レイテンシ:自前 VPC で最小。(5) 規模判断:MAU 数百万超で検討。PostgreSQL 実践 もご参考に。
失敗しがちなパターン
(1) 無料枠超過:唐突なダウン。(2) 接続枯渇:pool 必須。(3) migration の罠:本番影響。(4) vendor lock-in。(5) セキュリティ:key 漏洩。対策は、(1)アラート、(2)Pgbouncer/Prisma Accelerate、(3)dry-run、(4)抽象化レイヤー、(5)Secrets 管理徹底、です。
この記事のデータの出典
- Neon・Supabase・PlanetScale の公式料金ページ(2026年10月21日確認)
- PlanetScale ドキュメント「Foreign key constraints」
- Databricks のプレスリリース(2025年5月14日、Neon の買収合意)

