結論:【一部本当】
話題の主張:2027年1月から所得税が増税される
2027年1月から「防衛特別所得税」(所得税額の1%)が始まるのは本当です。ただ同時に復興特別所得税が2.1%から1.1%に下がるので、当面の上乗せの合計は2.1%のままです。変わるのは、上乗せがかかる期間が長くなる点です。
話題の主張
2027年1月から所得税が増税される
結論:【一部本当】
2027年1月から「防衛特別所得税」(所得税額の1%)が始まるのは本当です。ただ同時に復興特別所得税が2.1%から1.1%に下がるので、当面の上乗せの合計は2.1%のままです。変わるのは、上乗せがかかる期間が長くなる点です。
確かめた一次情報
- 令和8年度税制改正の大綱 六 防衛力強化に係る財源確保のための税制措置(財務省・取得日 2026-11-02)…防衛特別所得税は基準所得税額の1%で令和9年以後の当分の間、復興特別所得税は1.1%に下げて令和29年まで
- 防衛特別所得税及び復興特別所得税の源泉徴収のあらまし(令和9年1月以後の源泉徴収)(国税庁・取得日 2026-11-02)…令和9年1月1日以後に生ずる所得に適用、合計税率2.1%は変わらない、課税期間は令和29年12月31日まで10年延長
検証の手順
- 主張を「2027年1月から、所得税の負担が増える」と読み替えました。
- 財務省の大綱で、新しい税の中身を確認しました。防衛特別所得税は「その年分の基準所得税額に1%の税率を乗じて計算した金額」で、令和9年(2027年)以後の当分の間かかります。
- 同じ大綱で、復興特別所得税の変更を確認しました。税率は2.1%から1.1%に下がり、かかる期間は令和19年(2037年)までから令和29年(2047年)までに延びます。
- 国税庁の案内で、合計の変化を確かめました。改正前は2.1%、改正後は1%+1.1%=2.1%で、「合計税率(2.1%)に変更はありません」と書かれています。源泉徴収の計算も「所得税率×102.1%」のままです。
- 例えば所得税額が10万円の人なら、改正前は復興特別所得税2,100円、改正後は防衛特別所得税1,000円+復興特別所得税1,100円=2,100円で、2027年の負担は同じです。
どこが合っていて、どこがずれているか
「増税」と聞くと、来年の給料からいきなり減るのかなと身構えてしまいますよね。ここ、仕組みを分けて見ると落ち着いて考えられます。
合っているのは、2027年1月に新しい税ができる点です。名前は「防衛特別所得税」で、払う所得税の額に1%を上乗せします。国税庁の案内でも、令和9年1月1日以後に生じる所得から適用と書かれています。
一方で、東日本大震災の復興のための「復興特別所得税」が同じタイミングで2.1%から1.1%に下がります。足すと2.1%で、いまと同じなんです。なので2027年の給与明細を見ても、この改正だけで所得税の欄が増えることはありません。
じつは本当の変化は「期間」のほうにあります。これまで復興特別所得税は2037年末で終わる予定でした。改正後は復興の分が2047年末まで延び、防衛の分は終わりの年が決まっていない「当分の間」です。2038年以降も上乗せが続くので、長い目で見ると負担は増えます。「2027年1月から」というより「上乗せの終わりが先に延びた」と言うほうが近いと思います。
反対に、2026年12月の年末調整では基礎控除が上がって所得税が減る人が多いので、年末調整の減税の検証もあわせて読むと全体がつかみやすいです。手取りの考え方は手取り16万円の検証にもまとめています。
今日からできること
- 2027年の給与明細と源泉徴収票では、所得税の欄の名前が「所得税・防衛特別所得税・復興特別所得税」の合計に変わる点だけ頭に入れておく
- 年収が変わる転職を考えているときは、税率よりも年収と保険料の変化の方が手取りに大きく効きます。比べ方は転職で年収は上がるのかの検証へ
- 制度の最新の案内は国税庁のあらましで確かめる
この記事は「検証解説」の型で書いています。話題の主張を公式・公的な一次情報だけで確かめ、結論を「本当/一部本当/誤り/確認できない」の4つから選んでいます。一次情報の取得日はすべて2026年11月2日です。

